水素を電子源として利用したカルベン移動反応の開発 工学府 応用化学専攻 カルベンは反応性の高い化学種であり、それを反応に利用するカルベン移動反応では様々な有機合成が可能である。一方で、取り扱いが難しく環境負荷が大きい試薬の使用が問題点であった。本研究では、そのような試薬の代わりに水素から電子を取り出して反応に利用する新たなカルベン移動反応を提案する。将来的な目的物として、医薬品や天然物の有機物、精密合成による生成物などが考えられ、大きな社会的インパクトが期待される。
DNAミスマッチ修復がクロマチン上で起こる仕組みの試験管内再構成による解明 システム生命科学府 システム生命科学専攻 DNAミスマッチ修復(MMR)は、DNA複製エラーによる塩基の誤対合を修復する機構であり、変異抑制に重要な役割を持つ。MMR反応は、ミスマッチセンサーMutSαによるミスマッチの認識から開始し、その後エラーを含む新生鎖の識別や削り込み反応が起こる。この新生鎖識別や削り込みは、数百ヌクレオチド以上の広い染色体領域にわたる反応である。しかし、真核生物の染色体はヒストンタンパク質に巻き取られ、ヌクレオソ [...]
トランスジェニックニワトリによるバイオ医薬品生産技術の開発 工学府 化学工学専攻 現在、モノクローナル抗体をはじめとするタンパク質性医薬品(バイオ医薬品)の生産には、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞等の動物細胞が生産宿主として使用されている。しかし、これらの動物細胞の培養には高価な培地が大量に必要であり、また1細胞当たりの生産性が低いために、バイオ医薬品の生産コスト上昇が問題となっている。この問題を解決するために、近年動物を生体バイオリアクターとして用い、医薬品を生産す [...]
Study on soft 7-DoF upper-limb power-assist robots 工学府 機械工学専攻 With the increasing ageing and various muscle diseases, more and more people are suffering from muscular weakness that makes them hard to cope with daily life. In order to solve this problem, we devel [...]
2準位原子系を用いた暗黒物質の普遍的な検出方法の確立 理学府 物理学専攻 暗黒物質の普遍的な検出方法として、曲がった時空(重力場)上での2準位原子系のエネルギー散逸現象を用いた検出方法を提案する。 2準位原子系が電磁場のような量子場と結合すると、エネルギーの散逸が起こることが知られている。 しかし、通常はこの現象は平坦な時空が想定されているため、曲がった時空、即ち重力場がある場合では、その重力影響が原子と量子場に作用し、エネルギーの散逸に変化が見られ、その変化は重力源の [...]
アンモニウム塩とアリルアルコールからの穏和かつ簡便な触媒的第一級アリルアミン合成法の開発 薬学府 創薬科学専攻 アリルアミンは、医薬品や生物活性物質中に含まれる重要な構造単位であり、医薬化学の分野で広く用いられている。私が所属する研究グループでは、白金触媒によってアリルアルコールから第一級アリルアミンを直接合成することに成功していた。しかし、100 °Cという高い反応温度が必要であり、アンモニア水加熱のために耐圧密閉容器を用いることから大量合成への適用が困難であったため、実用性の面で改善の余地を残していた。 [...]
格子振動を制御したパラジウム水素化物の超伝導発現機構の解明 工学府 量子物理工学専攻 パラジウム水素化物は水素濃度0.8以上で超伝導を示す。水素化物超伝導の発現機構に対して、水素原子が寄与する役割を微視的測定で明らかにすることで、近年注目されている高温水素化物超伝導の構造予測などに貢献できると考えている。 実験は点接合分光法と低温水素吸蔵を組み合わせて行う。 点接合分光法とは、試料と探針をわずかに接触させ、界面の微分伝導度を測定する実験手法であり、これにより、超伝導ギャップや電子格 [...]
コンクリートのASR膨張とその予測法に関する研究 工学府 土木工学専攻 コンクリートの劣化の一つであるアルカリシリカ反応(ASR)は,コンクリートの材料間の反応に由来し,致命的な膨張ひび割れを引き起こす。コンクリートごとに使用されるセメント・石・砂やその配調合が異なるため,ASRには画一的な対策が通用しない。そこで,各要因の影響度を把握するための膨張実験と,劣化メカニズム解明に向けた微視的観察を行い,数値的な予測モデルを提案することで,新たなインフラ設計・維持管理手法 [...]