ABOUT 未来創造コースについて

事業統括挨拶

未来創造コース 事業統括

君塚 信夫 教授

九州大学「次世代研究者挑戦的研究プログラム」 K-SPRING

本学の博士課程学生支援プロジェクト「未来を拓く博士人材育成のためのオープンプラットフォーム型教育システムの構築」がJST 次世代研究者挑戦的研究プログラムに採択されました。
JST研究者挑戦的研究プログラム(SPRING, Support for Pioneering Research Initiated by the Next Generation)は、我が国において経済的不安とキャリアパスの不透明さ等の理由から、修士課程から博士課程への進学者数及び進学率が減少傾向にあるという背景をもとに、
1. わが国の科学技術・イノベーションの将来を担う優秀な志ある博士課程学生への経済的支援を強化すること
2. 博士人材が幅広く活躍するための多様なキャリアパスの整備を進めること
3. 大学等の博士課程学生支援に関し、社会のニーズを踏まえた戦略的なシステム改革を推進すること
を目的とする事業です。

九州大学K-SPRINGプロジェクトにおいては、JSTプログラムの趣旨に基づき、次に述べる博士教育プログラムを開始します。

1. 未来創造コースとMIRAI-SDGs

― 十分な基礎学力に支えられた高い研究能力と俯瞰的視野・分野越境力と総合力を ―
博士課程の皆さんには、感性豊かに、誰もやっていない独創性の高い研究を目指し、本学の学術研究の先端を担っておられることと思います。顕在化している課題を解決する研究もあれば、0を1にするような挑戦的な基礎研究に取り組んでいる方も居られることでしょう。博士課程で集中して研究をすすめることのできる時間・環境はとても貴重なものです。一方で、俯瞰的な視野の中で自分の研究を位置づけ、その意味を自らに問い続けることによって、皆さんが進むべき新しい方向や考え方も生まれてくるものと考えられます。皆さんが近い将来、九大で博士学位を取得して活躍することになる社会は、好む、好まないにかかわらず国際的な競争の中にあり、博士人材として国際的に通用する俯瞰力・問題解決能力・コミュニケーション力・リーダーシップなどの力量を身につけなければなりません。
本プログラムでは、皆さんが自由で挑戦的・融合的な研究に感性豊かに取り組み、その能力を大きく高めることのできる分野融合創発型の全学博士課程“未来創造コース”を設置します。本コースにおいては、博士課程の皆さんが自らの研究テーマを社会的課題であるSDGsとの関連において位置づけ、もっとも関わりのあると考えられるSDGs課題を選んで参画、 “MIRAI-SDGs オープンプラットフォーム” における融合クラスを編成します。このSDGsマトリックス分類型プラットフォームでは、自らの専門と異なる分野における同世代の院生や多部局の教員と知己を得、その研究内容と背景を知るとともに、互いの研究の意義や将来展望を理解しあうことによって、皆さんに広い学術分野に対する俯瞰的視野が養われることを期待しています。
例えば、人文社会系と医歯薬理工系の学生がSDGs課題の解決に向けて専門に閉じない闊達な議論や有機的な連携が可能になれば、⼈⽂・社会科学の知と⾃然科学の知の融合による⼈間や社会の総合的理解と課題解決に貢献する「総合知」が生まれる契機となるでしょう。哲学や歴史、経済などの素養を持ち、人間の幸福はどうあるべきかの思索も含めて科学技術の社会的なあり方や価値を考え、新しいアイデアや技術を造り上げる力や、困難や逆境から立ち上がり成長するための能力(レジリエンス)を備えた博士人材は、これからのグローバル社会においてますます必要とされるでしょう。MIRAI-SDGsにおいてオンラインコミュニケーションツール等を用いた議論を通して相乗的に新しいアイデアが「創発」されることにより、自ずと博士課程学生を中心とした学際的・融合的な研究が芽生えてくることを期待しています。

2. 未来創造コースで提供する様々なキャリア開発・育成コンテンツ

本コースでは、皆さんが将来多様なキャリアパス・マルチステージで活躍するために求められるコンピテンシーを育成するための様々な「キャリア開発・育成コンテンツ」を提供します。
例えば、自身の博士研究課題とは異なる研究分野の「リサーチプロポーザル」に取り組んでいただきます。本プログラムは、既にいくつかの部局で長年実績をあげてきた博士教育プログラムであり、皆さんが専門分野を超えて活躍することができる「創造的な」人材となるためのトレーニングを受けたことを九州大学として保証しようとするものです。
MIRAI-SDGsプラットフォームには、産業界等からも参加いただき、世界(社会)で求められる博士人材についての話題提供・講演をお願いするとともに、皆さんにはポスター発表などの機会を通して人的ネットワークを拡げていただきます。社会課題の現場である産業界からの視点を得ることは、世界を自分のステージを捉えたとき、どんな目標を持つべきかなど、自らの将来をより明確にイメージしてもらうことにつながると思います。また、本プラットフォームを介して多様なキャリアパスを構築することも期待されます。本コースにおける皆さんの+αのチャレンジに対し、九州大学では皆さんには生活費相当額と若干の研究費を支給します。

3. 学際性・融合性に対する私たちの基本的な考え方

学際性や融合性は、それが必要となる環境におかれて考えることではじめて育まれるものであり、誰もが最初から備えているものではないと思われます。
皆さんは、大学に入学する前は、人文社会系から理工系に至る、様々な教科を広く学ばれてきており、物事を俯瞰的に眺める素地は備わっています。本コースにおいて、異なる研究分野の院生や教員、企業コンソーシアムメンバー等と、新たな人的ネットワークを構築する機会を共有し、分野を超えた研究を考える経験は、将来、皆さんが答えのない様々な局面を突破してゆく上で必要な、俯瞰的な視野と様々なスキルを与えるのみならず、将来にわたって扶け合うことのできる友人を得ることにつながるでしょう。実際、MIRAI-SDGsの取組みに基づき、異なる学府のコース生による学際的融合研究がスタートしています。九州大学発の新しい学術の芽が未来創造コースをプラットフォームにして育つことを大いに期待しています。

皆さんが本コースで培ったスキル、人のつながりという財産を基に、我が国の将来における科学技術の展開やイノベーションに寄与していただくことを切に願っています。

未来創造コースの特色

目的

優れた博士課程学生が主体的に融合的研究に専念できる環境を整備し、高い研究能力に加えて俯瞰力、学際性、国際性や幅広く高度なトランスファラブルスキルを育むとともに、キャリアパスの拡大にむけた支援の提供に一体的に取り組みます。
これにより、我が国の科学技術を発展させ、イノベーションを創出することのできる卓越した博士人材を育成することを目的としています。

概要

未来創造コースの特色
博士課程学生の育成、確固たる独自の構想

・人文・社会科学から自然科学系全分野横断型の博士課程コース
・SDGsプラットフォームの構築
− 文系と理系の学生がSDGs共通課題の解決に向けて専門分野を超えて
有意義に連携&切磋琢磨
→共通課題の解決に向け分野を超えた連携を促す創発の場
・分野融合に基づき業績を上げる博士人材の育成
→分野融合型博士号審査システムの構築

博士課程学生への経済的支援

優れた博士課程学生が主体的に創造的な研究、融合的研究に専念・挑戦できる環境を整備 するため、生活費相当額として月額20万円(年額240万円)、また、研究費として年額最大50万円を支給します。

九州大学が育てる博士課程修了者「P²C⁵R」

自らの総合知を持続的に構築・発展させ、重要かつ複雑な問題に対峙し、創造的な解決をはかって新たな“知”や“価値”を生み出すことのできる、国際的に第一級の力量を有する卓越した人材を育成します。

P 2 C 5 R
01
Power to learn &  Propose

学び続ける精神。専門や他の学術領域に学び、重要な問題を発見する力

02
Challenge- Creation- Competency

未解決の重要課題の解決に挑み(Challenge)、創造的な研究を達成(Creation)しようとする精神と高度な研究実践力(Competency)

03
Contribution

俯瞰的視野から自らの研究の学術的・社会的な意義を絶えず問い直す知的習慣

04
Communication

他者との発展的な意見交換を日本語、英語の双方で円滑に行うことのできるコミュニケーション力

05
Resilience

失敗や未知なるものをおそれない心。逆境から素早く立ち上がり、成長するための能力

運営組織

九州大学(事業統括及び運営コアチーム)

  • 事業統括

    君塚 信夫

    工学研究院 主幹教授

  • 小島 立

    法学研究院 教授

  • 山田 健一

    薬学研究院 教授

  • 林 克郎

    工学研究院 教授

  • 片山 佳樹

    工学研究院 教授

  • 村木 里志

    芸術工学研究院 教授

  • 内田 誠一

    システム情報科学研究院 主幹教授

  • 原田 明

    総合理工学研究院 教授

  • 藤川 茂紀

    カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 教授

  • 長沼 祥太郎

    教育改革推進本部 講師