ミクログリアを介した樹状突起スパイン形成と統合失調症の関係 医学系学府 医学専攻 1. 研究背景と目的/Research Background and Purpose ミクログリアには大きく分けてラミファイド型・M1型・M2型という3種類のサブタイプがあることが知られており、ラミファイド型は静止型ミクログリア、M1型・M2型はまとめて活性化型ミクログリアと呼ばれる。炎症性のM1型・抗炎症性のM2型は神経細胞がダメージを受けたときなどの病態時に変化する状態とされており、貪食やサイ [...]
黄麹菌のエンドサイトーシスに関わるAAA ATPase AipAの分子機構解析 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 細胞内輸送とは、細胞内での物質の輸送を担う経路であり、真核生物において広く保存されている。この中でも、エンドサイトーシスは細胞膜タンパク質や細胞外の物質を細胞内に取り込む機構であり、栄養源の獲得やシグナル伝達等の生理機構に重要である。研究対象である黄麹菌は、古来、日本酒や味噌、醤油などの醸造に用いられてきた有用な微生物であり、国菌に認定されている。黄麹菌は有用酵素を菌体外に大量分泌していることから [...]
口腔扁平苔癬における上皮–樹状細胞間のネットワーク機構の解明 歯学府 歯学専攻 口腔扁平苔癬 (oral lichen planus: OLP) は口腔粘膜に網状ないし斑状の白色病変を形成し、時にびらんや潰瘍などを伴う慢性炎症性疾患である。当研究室ではOLPの病態形成におけるヘルパーT(Th)細胞の分化と樹状細胞(DC)の関連に着目し、その病態進展には上皮由来の胸腺間質性リンパ球新生因子 (Thymic stromal lymphopoietin: TSLP) が関与してい [...]
Development of Complex Coacervate for Cell Microencapsulation システム生命科学府 システム生命科学専攻 Tissue engineering with stem cell has been developed for years. Current trends indicate that mesenchymal stem cells (MSCs) for regeneration work by secreting signaling protein, cytokine, and gene expr [...]
蛋白質分子が自発的にスムーズに折れ畳むための物理化学的基盤の解明―NMRを用いたフォーダブルなポリペプチドのアミノ酸残基レベルの熱力学・速度論的解析― システム生命科学府 システム生命科学専攻 抗菌性ペプチドであるnukacin ISK-1は溶液中でトポロジーの異なる2つの状態の平衡にある。NMRを用いて残基毎の平衡定数Kと交換速度kを決定して、log k vs log Kプロットを作ると良い直線関係が存在した。データ点が一本のポリペプチド鎖の中の複数の残基に由来するという点で、従来には報告がなかった新しいタイプの自由エネルギー関係(Linear Free Energy Relation [...]
上皮-免疫微小環境の恒常性維持におけるコレステロール硫酸の役割解明 医学系学府 医学専攻 皮膚は上皮−免疫微小環境を構築しており、外部の有害因子を排除するメカニズムに偏りが起こると、上皮細胞と免疫細胞が相互に作用して炎症ループを形成する(Nat Immunol. 19, 1286–1298, 2018)。表皮角化細胞の異常な増殖を呈する“乾癬”は炎症ループが形成される代表的な疾患であるが、炎症が継続・悪化する仕組みはいまだ不明である。 私の所属研究室は、免疫細胞の遊走・活性化に不可欠な [...]
口腔ケア介入前後における口腔内の健康意識と口腔保健行動の変化の検討 歯学府 歯学専攻 本研究は、口腔ケアが在宅要介護高齢者の口腔関連QOLに及ぼす効果について検討する。在宅要介護高齢者を対象としたこれまでの調査では、口腔関連QOLと日常生活動作(Activities of Daily Living : ADL)が口腔の健康状態と関連していることが報告されているが、口腔ケアを介入し調査に取り組んだ研究は現段階ではほとんど報告されていない。本研究では在宅要介護高齢者を対象に口腔ケアの介 [...]
概日時計機構に基づくバンコマイシン誘発性腎障害とマクロファージに関する研究 薬学府 臨床薬学専攻 バンコマイシン (VCM)は感染症治療の切り札として多剤耐性菌に使用される抗生物質だが、腎障害の発症頻度が高く、臨床で大きな問題とされている。本研究ではVCM腎障害の発症機構解明と予防法構築のため、体内時計に着目した検討を行う。体内時計は、生体が明暗周期に適応するための恒常性維持機構であり、疾患や薬物の効果に時刻依存的な変化を引き起こしている。そこで申請者は、腎障害と関連の深い免疫細胞、特にマクロ [...]