炭酸アパタイト製骨補填材が抜歯窩の口腔治癒に与える影響について 歯学府 歯学専攻 背景)骨が著しく不足している症例では骨造成が必要であり、骨補填材としては主に自家骨が用いられてきた。しかし、生体侵襲性や供給量の問題から現在では多くの症例で人工材料も選択されている。中でも近年開発された骨の主たる無機成分である炭酸アパタイト(CO3Ap)製骨補填材はその骨置換能の高さが注目されている。骨補填材については骨形成性、吸収性、骨置換性など骨に関する研究は数多く存在する。しかし、機能性や審 [...]
思春期における局所的なスパイン形成とその障害が高次認知機能の獲得に果たす役割 医学系学府 医学専攻 ヒトの脳は高次認知機能を有し、これには思春期以降の回路発達が重要であると考えられている。思春期に発症する統合失調症の原因は、思春期の過剰なシナプス刈り込みによるスパイン数の減少であるとされている。しかし、大脳皮質の発達過程での異常が何らかの形で表れると考えられるPTニューロンの尖端樹状突起では、むしろ顕著にスパイン数が増加することがわかった。本研究では「樹状突起の場所特異的なスパイン増加が思春期に [...]
口腔機能低下症の定義に基づいた顎欠損患者の口腔機能の評価とそれに影響を与える因子についての検証 歯学府 歯学専攻 顎欠損を生じる原因の一つに腫瘍の外科的切除がある。手術による突然の口腔組織の喪失は機能や審美性を大きく低下させ、QoLを大きく低下させる。近年口腔がんの罹患数は増加しており、顎義歯(顎欠損を有する患者に使用される入れ歯)の需要は高まっている。顎義歯使用による機能回復が示唆されているが、口腔機能評価法が統一されていないことが問題であった。そこで、口腔機能低下症の診断基準を用いて、顎義歯装着患者の口腔 [...]
進化生物学と進化倫理学を用いたヒトに共通の道徳基盤の解明 人文科学府 人文基礎専攻 本研究は進化生物学と進化倫理学を基盤にヒトに共通の道徳基盤を解明することを目的とする。さらにその結果から多文化間の道徳観の違いなどに起因する衝突への対応策の導出を目指す。 進化倫理学とは、道徳心は進化の結果生じたという生物学的研究を基に倫理について考察する倫理学の一分野ある。しかし当該分野は同時に、生物学との乖離も指摘されており、結果として未だ進化論と道徳の関係について結論をだせていない。 本研究 [...]
潜在反応を用いた細胞内有機化学の探索 薬学府 創薬科学専攻 多くの医薬品は、生命機能の中心的な役割を果たしているタンパク質と相互作用し、その機能を制御する。これらの医薬品の多くはタンパク質の深い溝のような活性ポケットと相互作用する低分子化合物であり、浅いポケットのみを持つタンパク質を創薬標的とすることは困難であった。一方で、低コストかつ経口投与による治療が期待できる低分子医薬品の応用範囲を広げる創薬化学研究は、高い社会的需要のある重要な課題であると言える。 [...]
内部構造を反映した口腔外科手術前後における顔貌変化のシミュレーションと新規治療法の開発 歯学府 歯学専攻 本研究は口腔外科手術による顔貌の形態変化の予測が主目的であり、特徴としては大きく3つある。①色情報を含む3次元化した画像データ、②表面上のデータからの予測ではなく、CTやMRIも利用した内部構造の変化のデータも含めたモデルの構築、③それらのハイブリッドな相同化による定量的解析。これらの統合的な解析により術後の形態のみならず機能面へ及ぼす影響もシミュレーションしていく。
α,β-不飽和アミノ酸Schiff塩基の変換反応の開発とペプチド合成への応用 薬学府 創薬科学専攻 私はアミノ酸誘導体の1つであるアミノ酸Schiff塩基を用いたアルドール縮合反応による不飽和アミノ酸の新たな合成法を開発しました。しかし不飽和アミノ酸Schiff塩基のさらなる変換は、一般的に変換反応で利用される酸性条件で中間体が不安定であるため困難でした。そこで私はイミン部位にOH基を導入することによって形成される分子内水素結合を利用したイミン交換反応による変換を着想、開発することとしました。こ [...]
血管内皮細胞におけるインスリン抵抗性が肥満・糖尿病関連性歯周炎に果たす役割 歯学府 歯学専攻 歯周病は第6の糖尿病合併症として認識されているが、近年の研究より、肥満や糖尿病で増悪する歯周炎(肥満・糖尿病関連歯周炎)の病態形成に、歯肉局所のインスリン抵抗性が重要であることが示唆されている。しかし、どの歯肉構成細胞のインスリン抵抗性がどのように肥満・糖尿病関連歯周炎病態に寄与するかは分かっていない。そこで本研究では、炎症巣への免疫細胞浸潤を媒介する血管内皮細胞に着目し、同細胞におけるインスリン [...]