上皮細胞における極長鎖スフィンゴミエリンによる膜恒常性維持機構の解明 システム生命科学府 システム生命科学専攻 細胞間接着構造など特徴的な構造を持つ上皮細胞には、多様な脂質の中でも流動性の低く硬い膜を形成する極長鎖スフィンゴミエリン(SM)が特に豊富である。極長鎖SMの上皮細胞における機能を解明するため、極長鎖SMが顕著に減少したELOVL1/7 dKO株を樹立した。 ELOVL1/7 dKO株では細胞間接着構造の構成分子Claudin3の正常な局在が損なわれていた。また、膜流動性プローブによる検討から、S [...]
なぜ制度を利用しない/できないのか:日本におけるAdministrative Burdenの実態とメカニズムに関する実証研究 法学府 法政理論専攻 行政サービスは本来,必要とする人々へ適切に提供されるべきだが,実際には制度が存在しても利用されない・利用できない状況が生じている。こうした行政負担(Administrative Burden)は,脆弱な立場の人々に悪影響を与え,政治参加や政府への信頼にも影響しうる。本研究は,従来のAB研究が重視してきた制度設計段階や意図的負担だけでなく,政策実施段階や非意図的に形成される負担にも着目し,日本に適し [...]
細胞増殖を運命づける染色体DNA複製開始の分子機構の解析 薬学府 創薬科学専攻 抗菌剤が効かない薬剤耐性菌は世界的に問題となっている。この克服のためには、新たな抗菌薬の標的を探す必要がある。しかし、抗菌剤の新規標的が見つからないために新規抗菌薬の承認数は年々低下している。我々はこの新たな標的として染色体DNA複製の開始反応が有望であると考えた。本研究は分子生物学的手法および構造解析を用いることで、染色体DNA複製開始反応を分子レベルで理解する。
腸管マクロファージの多様性を規定するニッチの解明 医学系学府 医学専攻 腸管免疫の恒常性は、免疫応答、免疫寛容、バリア維持、組織修復などの複数の機能により支えられており、これらの機能は免疫細胞が局所環境に応じた役割を担うことで維持される。腸管マクロファージにおいても顕著な多様性が認められ、各サブセットは特徴的な空間的位置に配置されている。しかし、腸管マクロファージの位置による多様性がどのように規定されるかについては明らかにされていない。そこで我々は腸管マクロファージを [...]
20世紀欧米における東欧系ユダヤ移民とアナーキスト:移民史から越境者の交流史へ 人文科学府 歴史空間論専攻 近現代ヨーロッパ・アメリカ史を専門としています。特に移民やアナーキズム運動、社会運動について、国民国家という枠組みに捉われずに研究することに取り組んでいます。具体的には、19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したドイツ系アナーキストである、ルドルフ・ロッカー(Rudolf Rocker, 1873-1958)を分析軸として、彼と東欧系ユダヤ移民や、地域社会の労働者との交流について考察しています。こ [...]
咬合支持の喪失と肺炎発症リスクの関連解析 ― 歯科的介入による予防モデルの構築 ― 歯学府 歯学専攻 超高齢社会において、誤嚥性肺炎や認知症は重要な社会課題である。本研究では、奥歯でしっかり噛める状態(咬合支持)に着目し、その低下が肺炎発症に与える影響を全国規模の医療データを用いて検討する。咬合支持低下による咀嚼・嚥下機能低下が肺炎リスクを高める可能性を明らかにし、義歯治療や口腔ケアによる予防医療への応用を目指す。
固形がんを治療する「キメラサイトカイン受容体」搭載マクロファージ医薬の開発 システム生命科学府 システム生命科学専攻 私は、固形がんの治療に用いる遺伝子改変マクロファージを作製しています。腫瘍を形成する固形がんは、「免疫抑制環境」という自身の免疫細胞が浸潤できない特殊な環境を形成することで、生体内で生き残っています。私は、この免疫抑制環境を破壊してがん治療を可能にするために、遺伝子改変されたマクロファージを「細胞医薬」として用いようと考えています。
カマキリ餌持ち替え行動の三次元運動解析と応力解析による両前肢運動の制御機構の解明 システム生命科学府 システム生命科学専攻 両前肢を用いた運動は、多数の筋肉による協調的で複雑な活動を必要とする。この運動が可能な動物のうち、カマキリがみせる「関節の可動域が広い前肢を用いて餌を保持・操作する」という動作は、ヒトなどの霊長目がみせる両前肢運動の複雑さに匹敵するため、運動の制御機構も同様に洗練されている可能性が高い。 本研究は「カマキリ捕食行動の三次元運動解析」および「カマキリ前肢の応力解析シミュレーション」を組み合わせること [...]