骨髄由来抑制細胞に着目した胃癌免疫抑制環境の解明 医学系学府 医学専攻 胃癌は癌死因の世界第3位であり、罹患率・死亡数は依然として高い。近年、免疫チェックポイント阻害薬は癌治療に革命をもたらし、切除不能・再発胃癌に対しても標準治療になったが、その約60%で病勢を制御できず、胃癌の治療抵抗性の克服は重要な課題である。近年、腫瘍免疫微小環境 (TIME)の解明が進んでおり、制御性T細胞や骨髄由来抑制細胞 (MDSC)が抗腫瘍機能をもつ T細胞の機能を低下させると報告されて [...]
胎生期の下顎形成における線維芽細胞増殖因子8(FGF8)の生物学的役割の解明 歯学府 歯学専攻 本研究では、胎生期における顔の形態形成メカニズムを解明したいと考えている。胎生期のマウス下顎隆起を用いて器官培養を行い、線維芽細胞増殖因子8(FGF8)を領域特異的に遺伝子導入する。qRT-PCR 法などの発生生物学的手法を用いて、メッケル軟骨を基盤とする下顎骨の形態形成メカニズムの解明を目指す。同時に、数理学的解析法を研究手法に組み込むことによって、FGF8が及ぼす影響を正確に把握し、「下顎骨の [...]
多層3D LiDARを用いた屋外環境における人物行動記録システムの開発 システム情報科学府 情報理工学専攻 LiDARは,レーザ光を対象物に照射してその反射光を観測することで,対象物までの距離を計測する光学式センサである.特に,多層3D LiDARは,通常のカメラと比べて360度の全方位を計測し高精度な3次元の空間イメージングが可能なことから,移動ロボットの分野での需要が極めて高い.また,深層学習を導入することで,3次元点群データの領域分割や物体検出などの課題解決が可能になっている.しかし,こういった研 [...]
エネルギー代謝疾患に対するクエン酸回路の新たな役割の解明 歯学府 歯学専攻 エネルギー代謝疾患(肥満や2型糖尿病等)の罹患者数は、世界規模で年々増加し、合併症発症や医療費増大などの問題が生じているが、これは、ヒトのエネルギー代謝機構が、近代のエネルギー需給バランスに適応できていない可能性を示唆するものである。 一方、クエン酸回路は、1937年に発見されて以来、酸素呼吸を行う生物の好気的代謝における最重要反応経路として知られているが、エネルギー代謝疾患に影響を与えるクエン酸 [...]
ペプチドの脂肪族側鎖 C(sp3)–H 結合の選択的変換 総合理工学府 総合理工学専攻 ペプチドの脂肪族残基への官能基導入は従来の官能基変換に基づく手法では困難な位置への官能基導入を達成するものであり、その実現が切望されている。我々は最近、アニオン性を有するデカタングステン酸塩光触媒と基質のアンモニウム基との相互作用を利用する位置選択的なC(sp3)–H 結合の官能基化反応を報告した。本手法に基づき、ペプチド中のバリン残基選択的なC(sp3)–H結合の変換に取り組んだ。
酸化損傷塩基を特異的に認識しシーケンシングを可能にする人工核酸の開発 薬学府 創薬科学専攻 細胞内のDNAは活性酸素種や活性窒素種などにより絶えず酸化損傷を受け、種々の酸化損傷塩基を生じている。DNA配列の特定の位置で損傷が生ずると、これによりがんや神経変性疾患などを発症すると考えられている。一方で、これまでの検出法では、損傷塩基を定量的に測定することはできるが、発生位置を特定することはできていない。そこで、本研究ではDNA中の酸化損傷塩基の革新的な位置特定法の開発を目的とした。
CH2ドメインを基軸とした抗体医薬品の改良 薬学府 創薬科学専攻 治療効果が高く副作用の少ない医薬品として、抗体医薬品は世界中で広く利用されている。しかしながら、抗体医薬品は抗体医薬品に対する抗体であるADAsが産生されることが報告されており、2020年に最も多くの売り上げを記録したHumiraでも、患者の約30%がADAsを産生している。ADAs産生の原因のひとつに凝集があり、タンパク質の凝集は最も不安定な部分が変性することにより始まる。そこで、抗体中で最も不 [...]
酸化リン脂質受容Gタンパク質共役型受容体の同定を基盤とした酸化リン脂質の生体内作用解明 薬学府 臨床薬学専攻 生体膜を構成するリン脂質は容易に酸化され酸化リン脂質が生成される。この酸化リン脂質は多彩な生理活性を示し、虚血性疾患など様々な疾患に関与することが明らかとなっている。しかし、その作用メカニズムに関しては不明な点が多い。そこで私は酸化リン脂質の新たな作用点としてGタンパク質共役型受容体(GPCR)に着目し、酸化リン脂質受容GPCRの同定を基盤とした酸化リン脂質の生体内作用解明を目的として研究を行う。 [...]