在宅での活用を目指す小型・軽量・安価な手指リハビリテーションロボットの開発 システム生命科学府 システム生命科学専攻 脳卒中は世界第3位の障害原因であり、発症者の約88%が手指機能障害を抱えると報告された[WHO2004, Ducan2003]。低・中所得国(LMICs)では、リハビリテーション(リハ)治療の質と機会が、療法士および訓練機器の不足、経済的制約等により著しく制限されている[Gimigliano2017]。既存のリハ用ロボットは複雑かつ高価で、LMICsにおける広範な導入には適さない状況である。 本研 [...]
伝えたい感情の違いにおける身体接触動作の特徴を模したロボットの提案 芸術工学府 芸術工学専攻 ロボットと人間とのコミュニケーションにおいて、身体接触を伴うふれあいが今後、増加することが予想される。一方で、意思疎通を図る時、人間が感情に応じてどのように動作を変化させるかは明らかになっていない。身体接触を通じたコミュニケーションでは同じ動作に見える場合でも、伝えたい感情によって動作をわずかに変化させている。本研究ではロボットに、このような人間特有の動きを実装するための基礎研究として、伝えたい感 [...]
概日リズムの調和性 芸術工学府 芸術工学専攻 概日リズムの波形は従来、周期・位相・振幅という指標のみで解析されてきたが、波形の「かたち」に潜む生物学的意味は見過ごされてきた。本研究は微分幾何学の曲率を用いて波形の局所的特徴を定量化し、変曲点の不在を「調和的振動」として新たに定義する理論的枠組みを構築する。この手法は支配方程式が未知の振動にも適用できる点が特徴である。シアノバクテリアの変異株実験を通じて波形と遺伝子回路の対応を明らかにし、温度補 [...]
神経障害性疼痛に対する新たな疼痛抑制メカニズムを基盤とした治療法の構築 薬学府 創薬科学専攻 神経障害性疼痛は末梢神経が損傷を受けることで引き起こされる難治性の痛みで、衣服が肌に触れるような軽い触刺激でも激痛を引き起こす痛覚過敏を特徴とする。現在、国内における神経障害性疼痛の罹患者数は約30万人であり、年間あたりの経済的損失は3,000 億円を超えると推計されている。そのため、神経障害性疼痛を根治または緩和させる治療法の開発が求められている。しかし、現在神経障害性疼痛を根治出来る治療法は構 [...]
HBO1による複製起点ライセンス化促進機構の解明 薬学府 創薬科学専攻 ヒトのDNA複製開始は複製起点の「ライセンス化」によって制御される。ライセンス化には、ORC、Cdc6、Cdt1が働き、DNAヘリカーゼであるMCMがローディングされる。しかし、真核生物のDNAはクロマチン構造を形成しており、MCMのDNAへのアクセスを阻害する。すなわち、MCMローディングに先立ってクロマチン構造変換が必要である。先行研究において、ヒストンアセチル化酵素のHBO1がライセンス化の [...]
骨粗鬆症の治療標的となる新たな標的細胞の同定と機能解析 歯学府 歯学専攻 閉経後のエストロゲンの低下は骨粗鬆症のリスクを高め、転倒や骨折は要介護の要因の一つである。エストロゲンシグナルは免疫応答や炎症反応を調節するNF-κBシグナルと相互に拮抗作用があることが報告されている。我々はマクロファージ特異的NF-κBの主要サブユニットRelA欠損マウス(RelAcKO)を樹立し、卵巣摘出術(OVX)を行ったところ、野生型マウスにOVXを行った場合と比較して骨量が減少しないこと [...]
中学校における小集団を対象としたストレスマネジメント教育の実践的研究 人間環境学府 人間共生システム専攻 生徒の学校不適応が課題となっている中学校におけるストレスマネジメント教育(SME)に関する実践研究である。実際の中学校における,学習に対する不適応感を抱く生徒小集団を対象としたプログラムの実践により,一定のストレス反応尺度低減の効果が確認された。加えて,プログラムに関する教員へのインタビュー調査により,教員から見たプログラムの効果および,今後のプログラム実践についての課題が明らかとなった。
正常脳の形成および疾患発症における脳境界マクロファージの機能解明 医学系学府 医学専攻 脳と脊髄から成る中枢神経系は、ミクログリアという脳内マクロファージが存在し、脳の発達に重要な機能を担う。一方、髄膜や血管周囲スペースといった脳実質と末梢の境界領域には、脳境界マクロファージ(以下 CAMs: CNS-border associated macrophages)が存在しているが、その細胞機能や存在意義については未だ不明である。本研究では、独自に開発した細胞機能操作ツールや1細胞オミ [...]