真核生物の前駆体tRNAにおける3’末端成熟化酵素RNase Zの立体構造解析 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 transfer RNA(tRNA)はタンパク質の翻訳に関わる代表的なノンコーディングRNAで、複雑な成熟過程を経て機能的な分子となる。この成熟化過程の内、前駆体tRNAの3’末端成熟化については他の過程に比べて構造情報が少なく詳細な認識機構・反応機構は不明である。本研究では、真核生物RNase Zと前駆体tRNA複合体構造を、立体構造解析により決定することにより、RNase ZによるtRNAの認 [...]
人工核酸工学を応用したMCM8-9阻害剤の開発 薬学府 創薬科学専攻 本研究では、新規抗がん剤として有望なMCM8-9阻害剤を創出する。細胞にとって特に重篤なDNA損傷の一つとしてDNA二重鎖切断 (DSB)が知られている。DSBの少なくとも一部は相同組換え (HR)を介して修復され、HRを効率的に行うためにMCM8-9ヘリカーゼが機能することが知られている。近年、MCM8-9を発現抑制することで数種の抗がん剤の効果ががん細胞選択的に高まることや、一部のがんの増殖や [...]
仏領インドシナにおける公衆衛生史 −コーチシナの感染症対策に着目して− 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 グローバル化が進展している現代、国境を越えるヒトやモノ、カネ、情報の流れが増大し、世界はテロ、麻薬や武器の取引、人身取引などの越境犯罪、感染症など、国や地域の境界を越えて人々の安全や生命を脅かす課題に直面している。特に感染症は医学が発展した現代においても人類の脅威となっていることは、新型コロナウイルス感染症の流行などからも明らかである。 西洋で科学としての医学が発達し始める時期は、同じく西洋による [...]
筋萎縮性側索硬化症における疾患特異的制御性T細胞の探索 医学系学府 医学専攻 筋萎縮性側索硬化症 (ALS)は、予後不良の神経変性疾患であり、未だに顕著な効果を示した治療 薬がなく、新たな治療ターゲットの発見が求められている。現在ALSの病態への免疫細胞の関与が指摘されており、免疫反応を抑制する制御性 T 細胞 (Treg)は、 ALS モデルマウスやALS患者の神経症状を軽減させることが知られている。しかし、全身性の免疫抑制など重篤な副作用も見られたため、現状実用化にはま [...]
血清Lipopolysaccharide-binding protein値とメタボリックシンドローム発症との関連:久山町研究 歯学府 歯学専攻 Metabolic syndrome(MetS)は、糖尿病や心血管病に関連する複数の危険因子が集積する状態であり、背景にインスリン抵抗性や軽度の慢性炎症が存在すると考えられている。近年、低濃度のLipopolysaccharide(LPS)血症が炎症を惹起し、インスリン抵抗性や肥満の病態に関与することが注目されているが低濃度のLPS血症とMetS発症に関して検討した前向き追跡研究は少ない。本研究で [...]
ADH特性を有する当事者の感性的体験の解明 ~博物館体験に着目して~ 統合新領域学府 ユーザー感性学専攻 背景 近年、博物館は「誰でも楽しめる」ことを重視しているが、発達障害、特にADHD(注意欠如・多動症、以下ADH特性)への配慮は国内ではほとんど進んでいない。 目的 ADH 特性を持つ人のより豊かな博物館体験と支援のため、当事者の感性的体験の実態を把握する。 内容 聞き取り調査・同行調査を行い、展示、空間、音や光などの博物館の要素がADH 特性を持つ来館者の関心や集中、疲労感に与えている影響を実行 [...]
留学生相談における援助要請のサービスギャップの解消に向けた臨床心理学的支援 人間環境学府 人間共生システム専攻 中国人留学生は在日生活に適応していく過程の中で様々なストレスを抱えていることが考えられ、援助を必要とする在日中国人留学生の援助要請をいかに促進するかという課題の解決が求められる。先行研究では、大学生の専門的心理的援助に対する態度/援助要請意図の心理的要因/社会的要因が多く挙げられる。本研究では、それを参考に、留学生相談における援助要請に関連する変数として成立するかどうか検討する。 (1)中国人留学 [...]
内因性遺伝子発現系による最適な肝硬変治療条件の解明 医学系学府 医学専攻 肝硬変は肝不全や肝癌発症へと繋がる重篤な肝疾患である。肝硬変に対する根治療法は肝移植のみであり、有効な新規治療法の開発が求められている。近年、肝硬変モデルマウスの肝臓に対する特定遺伝子の発現誘導により、治療効果が得られることが報告された。しかし、最適な治療条件は不明であり、臨床応用には至っていない。本研究は、内因性に遺伝子を発現誘導できるノックインマウスを作製し遺伝子発現による治療効果を正確に評価 [...]