チタン製矯正用アンカースクリューにおける炭酸アパタイトコーティングによる早期骨結合の獲得 歯学府 歯学専攻 歯科矯正で歯を動かす時の支点として使用されているアンカースクリューは、治療中に約40%が脱落している。これはアンカースクリューと骨との固定を機械的嵌合のみに頼っているためである。アンカースクリューの早期固定を実現するには、チタンが本来持つ骨と結合する性質(オッセオインテグレーション)に加え、より早期の骨との結合を導く「骨伝導」を活用することが有効であると考える。そこで骨の無機成分であり骨伝導性に優 [...]
肥満進行における肝臓 small RNA の機能解析 システム生命科学府 システム生命科学専攻 脂肪肝の進行におけるsmall RNAの関連はほとんど明らかになっていない。そこで、本研究では肥満マウス肝臓の時系列small RNA-seqデータを用い、small RNA、特にmiRNA以外の機能未知small RNAに着目した解析を行う。さらにヒストン修飾およびRNA-seqデータと統合し、脂肪肝の進行におけるこれらのsmall RNAの役割とその重要性を明らかにする。
スパース重ね合わせ符号とニューラルネットワークにおける線形回帰問題の研究 システム情報科学府 情報理工学専攻 情報工学の以下二つの分野で線形回帰問題の観点から理論的な研究を行った。一つ目は符号理論の分野であり、スパース重ね合わせ符号は線形回帰問題と密接に関連している。私はこの符号を大幅に単純化しても同様の通信速度限界を達成することを証明した。二つ目は深層学習の分野であり、最も単純化したケースは線形回帰問題となっている。私はこのケースにおいて深層学習の仕組みの理解に役立つ、Fisher情報行列の新たな特性を [...]
迷走神経を介した腸内腔化学物質の識別と生体制御の解明 医学系学府 医学専攻 身体の内部状態をモニターすることは、生体恒常性の維持に必須である。腸は消化吸収機能を有するだけでなく、腸内腔の状態を感知し、その情報を脳に送る感覚器官としても働く。その情報伝達機構として、最近の研究により、腸上皮の腸内分泌細胞 (EEC) が、NPGニューロンとシナプス結合し、腸内腔の刺激情報を直接脳に伝達をしていることが明らかとなった。本研究では、NPGニューロンがどのようにして多様な腸内腔の化 [...]
脂質二分子膜と両親媒性ペプチドとの相互作用 理学府 化学専攻 近年、薬耐性菌やウイルスの出現により、感染症の流行や病気の重症化などが問題視されている。抗菌・抗ウイルス作用のメカニズムを解明することは、創薬などの基盤となり非常に重要となるが、そのメカニズムについては未だ不明な点が多い。そこで、本研究では、菌やウイルスの最外層である脂質二分子膜を研究対象とし、モデル生体膜と両親媒性(抗菌)ペプチドとの相互作用や変形メカニズムを明らかにすることを目的とする。分子レ [...]
三次元自己運動情報の感覚運動変換を担うマウス前庭神経核の空間配置原理の解明 医学系学府 医学専攻 空間ナビゲーションには視覚だけでなく、前庭神経系での頭部加速度検出も重要である。しかし、その中枢である前庭神経核(VN)」における多次元加速度情報の空間配置原理・配線ルールは完全に未解明である。本研究は、顕微鏡ごと動物を回転させる独自の観察システムをゼロから構築し、VNの解剖学的・機能的な空間地図を完成させる。これにより、空間認知の原理解明や宇宙酔い・めまい治療の基盤を創出する。
ヒト大腸癌における血清脂質バイオマーカー 医学系学府 医学専攻 大腸癌は世界的にがんに関連する死亡原因の主要な一つです。通常、その検出は遅れがちで、がんが進行した後の段階で行われることが多く、これが不良な予後と高い死亡率につながっています。新たな早期段階での非侵襲的なバイオマーカーの必要性は極めて重要です。がんの特徴として最近認識された「細胞代謝の乱れ」により、がんは細胞レベルでの脂質変化と関連していることが明らかです。リピドミクスは、最近の「オミクス」トレン [...]
高齢者の健康づくりを促進する臨床動作法を継続的に提供するシステムづくり 人間環境学府 人間共生システム専攻 令和6年の内閣府の発表によると現在の高齢化率は29.1%と世界で最も高い水準となるなど,高齢者の課題に則した支援の充実が求められている(内閣府,2024)。高齢者支援の実践において、コミュニティの存在と支援の実践の両者を含めた検討において、支援の効果とコミュニティの実態について詳細に検討が困難だとされている。これは、高齢者に対する地域での心理支援の実践例の少なさと、地域性などの測定が困難であること [...]