多数歯欠損患者へのインプラントオーバーデンチャー装着が与える起立動作能力への影響について 歯学府 歯学専攻 日本の超高齢社会において、フレイル予防および転倒リスクの低減が重要な課題とされている。私 の所属する講座では、臼歯部の咬合支持喪失が口腔機能だけでなく起立動作能力(下肢筋力・バラン ス能)にも影響を与えること、特にインプラントによる治療が義歯に比べて下肢筋力維持効果を示す ことが検証されている。しかし、全身的・経済的制約により、インプラントで第二大臼歯まで咬合支 持を回復することが困難なケースも多 [...]
機械学習による炭素–水素結合(C–H結合)酸化代謝物の推測 薬学府 創薬科学専攻 「代謝」とは、生体内で化学物質が変化する一連の反応を指し、その中でも酸化反応は親水性を高めることで体外排出を促進する役割を担っている。代謝物の同定とその生物活性の評価は医薬品開発等において不可欠であり、質量分析が主要な解析手法として用いられているが、構造異性体の違いを判別できず、不安定な代謝物は検出できないことがある。 C–H結合解離エネルギーの全網羅的な計算により反応点の推定は可能だが、遷移状態 [...]
代謝する細胞質モデルを用いた非平衡流動化挙動の解明 理学府 物理学専攻 細胞内部では、生体高分子が密に混み合った複雑な構造の中で、代謝活動を行う非平衡開放系である。代謝活動が失活した状態に対して、生きた細胞内部は高い流動性を保持している。この流動化した状態は分子の輸送などの生命の恒常性を保つ上で不可欠であるが、そのメカニズムは明らかではない。そこで、代謝活動に伴って細胞内部で生じる力駆動に着目したモデル細胞質についてレオロジー計測を行うことで、混み合い環境における力駆 [...]
素数と結び目の類似性について 数理学府 数理学専攻 私の研究分野は数論とトポロジーであり、もちろん数論学者やトポロジストと協力することができます。数論と位相的量子場理論のつながりがあるため、理論物理学者とコミュニケーションを取り、協力することも可能です。一方で、現在の暗号理論の基礎は主に素数の特性に基づいています。素数と結び目には類似した挙動があるため、同じ考えを暗号理論に導入し、結び目の特性に基づいた暗号システムを設計することを考えることができま [...]
超低消費電力AIハードウェアのための生体神経回路設計 システム情報科学府 電気電子工学専攻 本研究は、生物の神経回路を模倣したAI演算ハードウェアの開発を目指し、従来のデジタル回路と比べて電力消費を大幅に削減します。特に、神経回路を基盤とした低消費電力ハードウェアをIoTデバイスに応用し、情報処理と学習の両方での省電力化を実現することを目指します。これにより、IoT技術のエネルギー効率と知能化を両立させることができます。さらに、開発したハードウェアは、バイオメディカルエンジニアリング分野 [...]
大学生の「自己一致」的時間管理を促進するタスク管理スキルプログラムの開発と効果検証 人間環境学府 人間共生システム専攻 本研究では,先延ばし研究と目標設定に関する理論,人間性心理学の知見を統合し,大学生が自分らしく,つまり「自己一致」の状態で学習課題に取り組むことを支える支援モデルを構築し,その効果を検証する。具体的には,文献レビュー,大学生を対象とした質的・量的調査,それらによって得られた支援の要素を基にしたプログラムの開発と評価を段階的に行い,実践的な支援モデルの確立を目指す。
栄養状態が骨格筋の健全性を維持する間葉系間質細胞の不均一性システムにおよぼす影響 医学系学府 医学専攻 本研究は、筋組織維持に関与する間葉系間質細胞(MSC)の亜集団に着目し、高脂肪食など栄養変化がその構成と機能に与える影響を明らかにする。マルチモーダル解析により細胞間相互作用やシグナル経路を解析し、生活習慣病の新たな予防・治療標的の同定を目指す。さらに、他分野や企業と連携し、予測モデルの構築や機能性食品の開発、個別栄養指導への応用も視野に入れる。
誘導腸前駆細胞におけるリプログラミング機構の解明 医学系学府 医学専攻 誘導腸前駆細胞(iFIPC)とは、遺伝子導入によって皮膚の細胞である線維芽細胞からiPS細胞を介さず直接的に誘導される腸前駆細胞である。この細胞の運命転換には、特定の4つの転写因子が必須であり、iFIPCにおいてこれら4つの転写因子がどのように作用するのかという分子メカニズムは今現在も分かっていない。先行研究では、細胞の運命転換における分子メカニズムを解明することで、より効率的かつ機能的な細胞を誘 [...]