次世代人工関節を目指した機能性高分子ハイドロゲルの潤滑メカニズムの解明 工学府 機械工学専攻 本研究では,生体関節表面を覆う関節軟骨を,多くの水を内包し特徴的な力学挙動を示す“ハイドロゲル”の一種として捉え,ハイドロゲル材料がどのようにして滑らかで柔軟な運動を実現しているのかを,力学的な影響・生体環境からの影響の2つの面から探究する.特に,接触界面に着目し,ハイドロゲル表面と生体環境由来の高分子との相互作用が滑らかな動作に大きく寄与していることを,摩擦・摩耗試験を通して検証する.最終的に, [...]
モンゴル人腸内細菌叢の抗糖尿病作用に関する研究 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 近年の飽食の時代においては、肥満が引き金となる2 型糖尿病患者の増加が世界的に著しい。その中で、モンゴル国は昔から畜産品を中心とする高脂質・高動物性タンパク質の食生活を中心とし、肥満者が多いにも関わらず、肥満がリスク因子である2 型糖尿病患者が少ない。昨今の腸内細菌研究分野の進展から、腸内細菌叢(腸管内に生育する細菌群)が肥満や2型糖尿病と深く関与することが示されてきた。そこで、腸内細菌叢がこの謎 [...]
第3のポケットに着目したP2X4阻害機構の解明とサブタイプ選択的創薬への応用 薬学府 創薬科学専攻 神経障害性疼痛は通常は痛みとして認識されない小さな触刺激でさえも大きな痛みとして認識されるアロディニアを主症状とする疾患であり患者のQOLを著しく低下させる。本疼痛は通常の痛みと発症メカニズムが異なるため既存の鎮痛薬が十分な薬効を示さず本疼痛独自の鎮痛薬が望まれている。神経障害性疼痛の発症に深く関与しているのがイオンチャネルとして知られるP2X4受容体であり、本受容体が脊髄ミクログリアで高発現する [...]
エナメル質再生を目指した成熟期エナメル芽細胞の分化機構解明とその制御 歯学府 歯学専攻 エナメル質は生体内で最も硬い組織であるが、エナメル質形成不全による組織構造の脆弱化、口腔内細菌が産生する酸による破壊(齲蝕)が生じ、その治療としてはこれまで人工材料による修復のみであった。歯の再生に関しては、歯の形成に必要な細胞を胎児から採取したり、ES細胞やiPS細胞から歯原性細胞を調整し再構築する方法が試みられてきたが、十分な大きさや形態を有する歯の再生には至っていない。また歯の発生の理解に関 [...]
転写因子の新たな核内挙動と分子機構の解明 医学系学府 医学専攻 本研究は、最近の研究において発見された Foxa3 の新たな核内挙動を入り口として、転写制御におけ るその分子機構の役割を明らかにし、この新たな核内挙動を、特定の転写因子群の特性として普遍 化・一般化することを目的としている。 Foxa3 のユニークな核内挙動の根底にある分子メカニズムを掘り下げ、転写制御におけるその役割を明らかにする。さらに、この核内挙動を c-Myc についても解析し、比較する [...]
卵抽出液を用いた哺乳類老齢由来細胞の若返り 生物資源環境科学府 資源生物科学専攻 老化は時間経過に伴う形態的・生理的・機能的な変化を指し、がんなどの慢性疾患発症における主要なリスクファクターである。個体の老化は不可逆的な進行であると考えられてきたが、初期化誘導転写因子を用いた研究から、老化個体の若返りが原理的に可能であることが示されてきた。老化細胞の若返りは老化の過程で失われていくエピゲノム情報が、リプログラミンングにより元の状態に戻ることで実現されたと考えられている。本研究で [...]
環境移行による心理的危機に関する研究:場所概念を用いた臨床心理学的人間理解 人間環境学府 人間共生システム専攻 環境移行とは、人が慣れ親しんだ環境から新たな環境へ移ることであり(山本・Wapner,1992)、具体例としては病院への入退院や転校などが挙げられる。 特に、子どもや高齢者をはじめとする環境からの影響を受けやすい人々にとっての環境移行は大きな負担として経験され、その後の生活の質(QOL)に影響を及ぼすことから、危機的移行(南,1991)と称されることもある。 臨床心理学においても、環境移行が心理 [...]
歯周病によるヒアルロン酸を介した1型糖尿病増悪機序の解明 歯学府 歯学専攻 本研究の目的は、歯周病による慢性炎症と1型糖尿病の病態進行との関係性を解明することである。1型糖尿病(T1D)に罹患した膵島にはヒアルロン酸 (HA) が蓄積することが知られ、病態進行への関与が疑われる。私は、歯周病による炎症が膵島のHAの産生を促進し、T1Dの病態進行に寄与しているのではないかと仮説をたてた。本研究ではまず、膵島培養細胞への歯周病原細菌由来内毒素およびHAの影響を解析する。次に歯 [...]