迷走神経を介した腸内腔化学物質の識別と生体制御の解明 医学系学府 医学専攻 身体の内部状態をモニターすることは、生体恒常性の維持に必須である。腸は消化吸収機能を有するだけでなく、腸内腔の状態を感知し、その情報を脳に送る感覚器官としても働く。その情報伝達機構として、最近の研究により、腸上皮の腸内分泌細胞 (EEC) が、NPGニューロンとシナプス結合し、腸内腔の刺激情報を直接脳に伝達をしていることが明らかとなった。本研究では、NPGニューロンがどのようにして多様な腸内腔の化 [...]
脂質二分子膜と両親媒性ペプチドとの相互作用 理学府 化学専攻 近年、薬耐性菌やウイルスの出現により、感染症の流行や病気の重症化などが問題視されている。抗菌・抗ウイルス作用のメカニズムを解明することは、創薬などの基盤となり非常に重要となるが、そのメカニズムについては未だ不明な点が多い。そこで、本研究では、菌やウイルスの最外層である脂質二分子膜を研究対象とし、モデル生体膜と両親媒性(抗菌)ペプチドとの相互作用や変形メカニズムを明らかにすることを目的とする。分子レ [...]
ヒト大腸癌における血清脂質バイオマーカー 医学系学府 医学専攻 大腸癌は世界的にがんに関連する死亡原因の主要な一つです。通常、その検出は遅れがちで、がんが進行した後の段階で行われることが多く、これが不良な予後と高い死亡率につながっています。新たな早期段階での非侵襲的なバイオマーカーの必要性は極めて重要です。がんの特徴として最近認識された「細胞代謝の乱れ」により、がんは細胞レベルでの脂質変化と関連していることが明らかです。リピドミクスは、最近の「オミクス」トレン [...]
高齢者の健康づくりを促進する臨床動作法を継続的に提供するシステムづくり 人間環境学府 人間共生システム専攻 令和6年の内閣府の発表によると現在の高齢化率は29.1%と世界で最も高い水準となるなど,高齢者の課題に則した支援の充実が求められている(内閣府,2024)。高齢者支援の実践において、コミュニティの存在と支援の実践の両者を含めた検討において、支援の効果とコミュニティの実態について詳細に検討が困難だとされている。これは、高齢者に対する地域での心理支援の実践例の少なさと、地域性などの測定が困難であること [...]
人の物語生成の個別性についての実証的研究 人間環境学府 人間共生システム専攻 人は常々、取り入れた情報をつなぎあわせてひとまとまりの物語を生成している。また物語を受け取った際にも、その物語を再構成して新しく物語についての表象を生成していると言うことができる。この過程の中では、個々人により全く別の物語が生成されているが、この個別性についてあまり整理されていない。本研究はそれぞれの物語が「いかに異なるのか」を明らかにすることを目的として行っている。
リジン反応性求電子剤の反応性制御法の開発とpan-CDK阻害剤開発への応用 薬学府 創薬科学専攻 コバレントドラッグは、求電子性の反応基と求核性アミノ酸残基との化学反応により、標的タンパク質と共有結合を形成する低分子医薬である (Nat. Rev. Drug Discov. 2022, 21, 881)。リジン残基はプロテオーム中に豊富に存在するため、リジン残基を狙うことでコバレントドラッグ創薬で標的可能なタンパク質の大幅な拡大が期待できる。しかし、これまでに報告されたリジン反応基はアミノ酸残 [...]
細胞死から探究する活きた細胞質の非平衡レオロジー 理学府 物理学専攻 本研究は、代謝制御や細胞死に伴う細胞の非平衡度合いの変化と、細胞質粘弾性・揺らぎの関係を体系的に解明する。これにより、生命現象を物性物理の観点から理解すること、また、細胞死マーカー等への技術転用を目指す。
核内因子Xの品質管理機構に着目した炎症反応のリズム発振機構の解析 薬学府 創薬科学専攻 当研究室では過去の検討にて新規抗炎症化合物を開発し [Matsunaga et al., EbioMedicine, 2016]、種々の炎症関連物質の発現を抑制することで、腎炎、肝炎、がん性疼痛といった炎症関連疾患を抑制することを明らかにしている。修士課程までの研究において、この化合物が悪性腫瘍にも効果を示し、抗腫瘍作用を有すること、およびその作用機序が因子XとDCAF8との相互作用増強による因子 [...]