ローベルト・ムージルの小説作品における帰還の場としての身体 人文科学府 言語・文学専攻 本研究は、オーストリアの作家ローベルト・ムージル(1880-1942)の文学作品を対象とし、ムージルの著作における身体性・個人性への帰還がいかなる意味を有するのか、身体が時空間においていかなるものとして存在し、いかに人間に作用するのか、その全容を明らかにすることを目指す。 障害と媒介という二重性をめぐってきたムージルの身体論的研究に、帰還の場としての第三の身体性を持ち込むことで、新たな地平を切り拓 [...]
Blockchain Regulation: The Suitability of Regulatory Sandboxes 法学府 法政理論専攻 Study on the suitablity of regulatory sandboxing applied to blockchain. Developing a framework to measure the degree of difficulty associated with regulating a specifc blockchain-based decentralized a [...]
日本における「社会性と情動の学習」(SEL)とそのアイデンティティへの影響: シンボリック相互作用論の視点から 人間環境学府 教育システム専攻 本研究は、個人、グループ、社会がどのように相互作用し、相互形成されていくかという観点から、こんにち普及しつつある「社会性と情動の学習」(SEL)と呼ばれる教育現象を探求する。そこから、どのような教育結果やアイデンティティが生じうるのかも探究する。 SELとは、共感や自己管理のような「人生の有効性」のための基本的な対人関係能力とされるものを、子どもや大人において明示的に身につけさせるプロセスを指す。 [...]
性別と精神的暴力に焦点を与えるデートDVに関する啓発メディアの開発 芸術工学府 芸術工学専攻 デートDVの防止啓発において、多くの啓発メディアは啓発対象の性別を分けずに作られ、また、精神的暴力を判断する尺度は明確されていないため、内容によって人々の捉え方が大きく異なるという問題がある。本研究では、大学生を対象としたデートDVの防止啓発を目的に以下の3点を実施する。①男女別の精神的暴力に関する暴力観を明らかにすること。②多様な芸術表現を用いて、啓発メディアを開発すること、③従来のパンフレット [...]
西洋近世哲学における自己認識理論の解明——知性的経験の視点から—— 人文科学府 人文基礎専攻 西洋哲学では18世紀を境に、古来広く認められていた自己認識の可能性が疑われるようになる。しかし他方で、自己認識はアイデンティティの根幹をなす事柄として、人が自律的に生きるために必要不可欠なものと考えられるようにもなってゆく。本研究では、自己認識をめぐるこうした混乱を整理し、自己認識理論を改めて問い直すことを試みる。そのために、古代・中世における知性的経験のあり方に遡りつつ、西洋近世哲学における自己 [...]
素数と結び目の類似性について 数理学府 数理学専攻 私の研究分野は数論とトポロジーであり、もちろん数論学者やトポロジストと協力することができます。数論と位相的量子場理論のつながりがあるため、理論物理学者とコミュニケーションを取り、協力することも可能です。一方で、現在の暗号理論の基礎は主に素数の特性に基づいています。素数と結び目には類似した挙動があるため、同じ考えを暗号理論に導入し、結び目の特性に基づいた暗号システムを設計することを考えることができま [...]
多様な色覚を持つ観察者の色顕著性の違いと注意の変化に関する神経活動 芸術工学府 芸術工学専攻 ヒトの持つ、様々な多様性の一つに色覚がある。色覚多様性には遺伝的な要因があるが、近年では脳での情報処理過程の多様性も、色の見え方に大きな影響を与えることが分かっている。SNSで話題となった”The Dress”では、人によってドレスの色が異なって見えることが話題となった。これは照明光の推定の個人間の差が、ドレスの色の見え方に影響を与えたと考えられている。 本研究では、遺伝的な多様性を踏まえた、情報 [...]
障害者芸術に潜む倫理的葛藤:現場実践への質的調査を通じた実証的研究 芸術工学府 芸術工学専攻 本研究の目的は、障害者福祉における芸術活動の中で生じる倫理的葛藤の問題に対し、その現状を明らかにし、新たな理論構築を行うことである。具体的には、障害者芸術の支援に向けた全国的な活動の広まりや文化政策の展開を踏まえ、複数の障害者福祉施設で質的調査を実施する。その上で、海外の知見を取り入れつつ、障害者芸術の支援を意図する現場や政策が倫理的葛藤への対応策を見出すための拠り所となる指針を提示する。