母体免疫活性化による自閉スペクトラム症様病態誘発機序の解明とその改善法の創出 医学系学府 医学専攻 ASDは、遺伝的要因の他、母体感染等による免疫活性化(MIA)によっても発症するが、機序は不明である。MIAマウス産仔ではサイトカインIL-17aの発現が増加し、レトロトランスポゾンLINE1 (L1) の発現を誘導することを見出した。本研究では、このL1 mRNAの逆転写により生じるcDNAが、DNA結合性自然免疫受容体TLR9を介して恒常的に炎症反応を惹起し、ニューロン機能を障害するという独自 [...]
アバターデザインと行動変容: 理想のアバター、反対のアバター、どちらがユーザー満足度に寄与するか? 芸術工学府 芸術工学専攻 仮説… ユーザーは、理想的なアバターよりも、魅力度が同程度である違ったアバターを使用した方が、匿名性上昇や自己不一致感(現実の自分と理想の自分とのギャップ感)軽減の観点から、満足度の高い体験を得られるのではないだろうか? 背景…現在、アバター文化が浸透しており、アバターを用いたインターネット活動や、バーチャルYouTuber等に代表されるタレントIP産業が日本を中心に盛んとなっている。しかし、多く [...]
Extended Reality技術に基づく⼈間中⼼設計における遠隔同期型エスノグラフィー⽅法論の構築 芸術工学府 芸術工学専攻 近年、パンデミックや地政学的リスクの高まりにより、国際協力や地方創生における現地調査の実施が困難となるケースが増えている。こうした背景から、ビデオ会議やExtended Reality技術(仮想現実や拡張現実、複合現実の総称、以下XR)を用いた遠隔協力技術の活用が進む一方で、人間中心設計において重要な手法であるエスノグラフィーのXR環境下の遠隔化にあたっては、非同期の情報交換、共感形成効果の不明瞭 [...]
日本における「社会性と情動の学習」(SEL)とそのアイデンティティへの影響: シンボリック相互作用論の視点から 人間環境学府 教育システム専攻 本研究は、個人、グループ、社会がどのように相互作用し、相互形成されていくかという観点から、こんにち普及しつつある「社会性と情動の学習」(SEL)と呼ばれる教育現象を探求する。そこから、どのような教育結果やアイデンティティが生じうるのかも探究する。 SELとは、共感や自己管理のような「人生の有効性」のための基本的な対人関係能力とされるものを、子どもや大人において明示的に身につけさせるプロセスを指す。 [...]
福祉施設を利用する障害者のWell-Being 向上につながる芸術活動を用いたワークショップのガイドラインデザイン 芸術工学府 芸術工学専攻 本研究は福祉施設を利用する障害者のWell-Being 向上に効果的な芸術ワークショップを、芸術の専門性を持たない職員でも実施できるようになるためのガイドラインを開発し、検証することを目的としています。 開発のプロセスは:「ワークショップのデザイン→ワークショップの効果検定→概念構成と提出→ワークショップの効果再検定→ガイドラインの構築」となっており、研究方法は混合研究法を用いております。 期待で [...]
性別と精神的暴力に焦点を与えるデートDVに関する啓発メディアの開発 芸術工学府 芸術工学専攻 デートDVの防止啓発において、多くの啓発メディアは啓発対象の性別を分けずに作られ、また、精神的暴力を判断する尺度は明確されていないため、内容によって人々の捉え方が大きく異なるという問題がある。本研究では、大学生を対象としたデートDVの防止啓発を目的に以下の3点を実施する。①男女別の精神的暴力に関する暴力観を明らかにすること。②多様な芸術表現を用いて、啓発メディアを開発すること、③従来のパンフレット [...]
西洋近世哲学における自己認識理論の解明——知性的経験の視点から—— 人文科学府 人文基礎専攻 西洋哲学では18世紀を境に、古来広く認められていた自己認識の可能性が疑われるようになる。しかし他方で、自己認識はアイデンティティの根幹をなす事柄として、人が自律的に生きるために必要不可欠なものと考えられるようにもなってゆく。本研究では、自己認識をめぐるこうした混乱を整理し、自己認識理論を改めて問い直すことを試みる。そのために、古代・中世における知性的経験のあり方に遡りつつ、西洋近世哲学における自己 [...]
戦後教員養成制度における周縁性の拡大過程―小学校教諭二種免許状を手がかりとして― 人間環境学府 教育システム専攻 本研究は、戦後日本における教員養成制度の中でも制度的な周縁に位置づけられてきた小学校教諭二種免許状制度の運用実態の分析を通して、教員養成制度の周縁性が拡大する過程を描くことを目的とする。 従来の研究では、戦後教員養成二大原則に基づき、四年制大学で行われる一種免許状の制度設計とその展開動向が主たる分析対象とされてきた。しかし、戦後初期の現場では、短期大学や教員養成所といった二年制課程も教員供給の一翼 [...]