移動困難者のエネルギー・交通貧困に関するシミュレーション評価モデルの構築 芸術工学府 芸術工学専攻 近年、脱炭素社会への移行やエネルギー危機を背景に、エネルギー貧困(Fuel Poverty、「燃料の貧困」とも言う)が新しい貧困となりつつある。とりわけ身体移動困難者は、身体的な理由により、エネルギーと交通における二重の脆弱性の課題に直面する可能性がある。そこで、この研究は移動困難者のエネルギー・交通貧困指標に基づく都市構造シミュレータを開発することで、移動困難者の貧困を正確に把握する。
健康・人口動態と経済発展の関連性についての経済分析 経済学府 経済工学専攻 第二次世界大戦後、人々の健康は大幅に改善された。しかし、健康状態、人口構造と経済発展の間には複雑な相互関係があるため、健康改善と経済成長の関係は依然として論争が残っている。そのため、政府は適切で効果的な国民健康政策を制定することが難しいと思われている。このような状況の下で、私の研究は十分な実証証拠の上で、適切な経済モデルを用いて経済成長と人口構造に対する健康の影響メカニズムを説明することに力を入れ [...]
中国少数民族地区における観光業での貧困扶助研究 貴州黔東南ミャオ族トン族自治州をケーススタディとして 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 少数⺠族地区は貧困地域で貧困が最も顕著な地区である。中国を例として、貴州省などの⺠族地区で 「⺠族村」を基本単位とする⺠族観光業での貧困扶助ロードを模索し、地域性に特化した貧困扶助成果を 得ることができた。しかし、⼀⽅的に政策設定のターゲットを貧困層ばかりに置いてきたため、政府に頼 り、⼀時的な貧困問題を改善はするものの、根本的貧困問題の解決には⾄らないなどの弊害も徐々に出て きた。更に観光業での [...]
内力補償磁気吸着機構を用いたエアで動作する脚型船体壁面登攀装置の研究 工学府 船舶海洋工学専攻 船舶の製造や運用においては,煩雑な段取り作業を伴う上に危険作業である高所作業が多く発生する.したがって,壁面高所作業の省力化・自動化を実現する装置が切に求められている.一方でコストの問題や船体特有の形状の影響で船体壁面の作業をロボットに行わせるに至っていない.よって本研究では,海事業界の特有の環境に対応,また,環境を生かし機能を最小限にとどめた安価な壁面登攀装置の開発を行っている.本装置では従来, [...]
福岡県柳川市方言の総合的記述:文法書・辞書・談話資料の作成 人文科学府 言語・文学専攻 日本各地の方言は消滅の危機に瀕しており,早急な記録保存が望まれる。消滅危機言語の体系の総合的な記録には,文法を記録する文法書,語彙を記録する辞書,言語の運用を記録する談話資料という「3点セット」が必要になる。申請者は,消滅危機方言の一つである福岡県柳川市方言の3点セットを作成し,記録する。現時点で3点セットの形で記録された方言は1つもなく,本研究は消滅危機対応型の方言研究の先駆けと位置付けられる。
慣習における規範性の分析——認知科学と集団における行為の観点から—— 人文科学府 人文基礎専攻 私の研究は、慣習における規範性を集団的行為によって説明する新たな立場の構築を目指すものである。具体的には、大型類人猿とヒトの幼児の比較研究を行っている認知心理学者のマイケル・トマセロの研究や進化ゲーム理論による生物の慣習分析を、マーガレット・ギルバートの社会的慣習論へ接続することを試みます。
瞳孔径測定を用いた視覚ユーモア刺激における無害な逸脱理論の検証 人間環境学府 行動システム専攻 「笑い」,つまりユーモアの生起メカニズムにはいくつかの理論が提唱されているが,概ね2つの事象の間にある不調和が重要だと考えられている。無害な逸脱理論 (Benign Violation Theory: BVT) は予想からの逸脱に対し,それが無害 (Benign) だと判断されるとき,ユーモアが生起するとしたものである (McGraw & Warren, 2010)。これは言語的なユーモア [...]
ハインリヒ・マン文学におけるニーチェ受容 人文科学府 言語・文学専攻 本研究では20世紀ドイツの作家ハインリヒ・マン(1871-1950)におけるニーチェ哲学の受容を網羅的に分析する。 ニーチェの哲学は19世紀末以降のヨーロッパにおける文学のみならず、政治にも多大な影響を与えている。例えば、当時のニーチェ受容に見られる、新たな時代・新たな世界を希求する「第三の国」Das dritte Reichの思想が挙げられよう。もともと聖書の「ヨハネの黙示録」解釈に始まるこの思 [...]