空間的公正とソーシャルインクルージョン―福岡における社会資源の空間的ポリティクス― 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 本研究は、障がい者福祉におけるインクルージョンの実現に向け、教育支援、相談支援、家族支援などの社会資源が地域の中でどのように配置され、利用可能となっているのかを、空間的公正の視点から検討する。特別支援学級、相談支援、当事者団体を対象に、GIS、統計資料、聞き取り調査を用いて、社会資源の実態とアクセシビリティを明らかにする。支援の量だけではなく、利用しやすさや支援相互の関係にも着目する。
高温ガス炉を用いた 核融合トリチウム製造法及び照射試験に関する研究 工学府 エネルギー量子工学専攻 重水素-トリチウム(DT)核融合炉おいて、運転開始時には初期保有分のTを確保しておく必要がある。そこで、高温ガス炉にLiロッドを装荷し、6Li(n,α)T 反応を利用したT製造法が提案されている。T製造時には核反応熱によりLiロッドが発熱し、T閉じ込め性能に影響が及ぶと考えられる。本研究は6Li(n,α)T 核反応熱がLiロッドのT閉じ込め性能に及ぼす影響を評価した。
視線滞留時間は「美」の指標か、「迷い」の指標か?美的評価における意思決定ダイナミクスの解明 システム生命科学府 システム生命科学専攻 視線滞留時間の解釈には「美の享受」と「不確実性」という対立する理論が存在する。本研究は、既存の実験手法によるバイアスを排除し、長時間の注視が実際には判断の不確実性や認知負荷により駆動されているという仮説を実証する。視線行動を単なる報酬系反応ではなく、脳が判断を下すための情報統合プロセスとして捉え直し、美的評価における意思決定の真の認知メカニズムを解明することを目指す。
所得格差と所得税の再分配効果 経済学府 経済工学専攻 この研究の学術的および社会的背景は、特に東アジアに焦点を当てた世界的に見られる所得格差の拡大に関するものである。過去10年間で最富裕層と最貧困層の間の所得格差は縮小したが、東アジアにおける所得格差は依然としてOECD諸国よりも高いままである。COVID-19パンデミックはこれらの格差を悪化させ、その根本的な要因を理解し、効果的な政策対策を開発することが重要である。 研究の目的は、中国、日本、韓国に [...]
移動困難者のエネルギー・交通貧困に関するシミュレーション評価モデルの構築 芸術工学府 芸術工学専攻 近年、脱炭素社会への移行やエネルギー危機を背景に、エネルギー貧困(Fuel Poverty、「燃料の貧困」とも言う)が新しい貧困となりつつある。とりわけ身体移動困難者は、身体的な理由により、エネルギーと交通における二重の脆弱性の課題に直面する可能性がある。そこで、この研究は移動困難者のエネルギー・交通貧困指標に基づく都市構造シミュレータを開発することで、移動困難者の貧困を正確に把握する。
健康・人口動態と経済発展の関連性についての経済分析 経済学府 経済工学専攻 第二次世界大戦後、人々の健康は大幅に改善された。しかし、健康状態、人口構造と経済発展の間には複雑な相互関係があるため、健康改善と経済成長の関係は依然として論争が残っている。そのため、政府は適切で効果的な国民健康政策を制定することが難しいと思われている。このような状況の下で、私の研究は十分な実証証拠の上で、適切な経済モデルを用いて経済成長と人口構造に対する健康の影響メカニズムを説明することに力を入れ [...]
中国少数民族地区における観光業での貧困扶助研究 貴州黔東南ミャオ族トン族自治州をケーススタディとして 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 少数⺠族地区は貧困地域で貧困が最も顕著な地区である。中国を例として、貴州省などの⺠族地区で 「⺠族村」を基本単位とする⺠族観光業での貧困扶助ロードを模索し、地域性に特化した貧困扶助成果を 得ることができた。しかし、⼀⽅的に政策設定のターゲットを貧困層ばかりに置いてきたため、政府に頼 り、⼀時的な貧困問題を改善はするものの、根本的貧困問題の解決には⾄らないなどの弊害も徐々に出て きた。更に観光業での [...]
内力補償磁気吸着機構を用いたエアで動作する脚型船体壁面登攀装置の研究 工学府 船舶海洋工学専攻 船舶の製造や運用においては,煩雑な段取り作業を伴う上に危険作業である高所作業が多く発生する.したがって,壁面高所作業の省力化・自動化を実現する装置が切に求められている.一方でコストの問題や船体特有の形状の影響で船体壁面の作業をロボットに行わせるに至っていない.よって本研究では,海事業界の特有の環境に対応,また,環境を生かし機能を最小限にとどめた安価な壁面登攀装置の開発を行っている.本装置では従来, [...]