口腔扁平上皮癌の腫瘍免疫におけるB細胞の関与と腫瘍抗原の同定に関する研究 歯学府 歯学専攻 口腔扁平上皮癌治療において、近年、PD-1抗体に代表されるように、免疫チェックポイント阻害薬などの腫瘍免疫を利用した治療法が臨床応用されている。免疫チェックポイント阻害薬は、主にT細胞を標的とした治療であり、これらのT細胞の活性化を誘導することで腫瘍の縮小を狙う。一方で、B細胞の腫瘍免疫における役割はほとんど分かっていない。 口腔癌患者の手術の際に切除した組織の一部を用いてsingle cell [...]
紛争後平和構築の倫理――自己観と共生観の考察―― 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 私たちは他者との繫がりによって生きている存在である。残忍な紛争が終わった「後」を生きる人々について考える時、このような前提は考慮に値しないのだろうか。人々の「繫がり」たるものが対立の要因であったならば、「繫がり」からの脱却が唯一の解決策なのだろうか。 今日世界では、国家間の対立だけでなく、民族や宗教の対立により数々の紛争が生じている。そして紛争終結後には、国連などの国際機関が現地での平和構築を主 [...]
電波観測による原始星周囲の階層構造の解明 理学府 地球惑星科学専攻 星・惑星系の形成過程を解明することは、天文分野における重要な課題である。星は、分子雲の中でも比較的密度が高い領域において、分子ガスとダストの重力収縮によって形成される。主降着期における円盤形成およびエンベロープ (原始星周囲の高密度なガスの塊)などの円盤周辺構造を理解することは、原始星の成長過程を明らかにする上で必要不可欠であり、理論・観測の両分野において重要な研究対象となっている。特に近年、世界 [...]
Anime Pilgrimages: Liminal Journeys in Contemporary Japan 人文科学府 人文基礎専攻 Anime Pilgrimage, an activity that involves visits to various sites related to anime by fans, reveals the intricate connection between pilgrimages and tourism, between religion and popular culture. Th [...]
母体免疫活性化による自閉スペクトラム症様病態誘発機序の解明とその改善法の創出 医学系学府 医学専攻 ASDは、遺伝的要因の他、母体感染等による免疫活性化(MIA)によっても発症するが、機序は不明である。MIAマウス産仔ではサイトカインIL-17aの発現が増加し、レトロトランスポゾンLINE1 (L1) の発現を誘導することを見出した。本研究では、このL1 mRNAの逆転写により生じるcDNAが、DNA結合性自然免疫受容体TLR9を介して恒常的に炎症反応を惹起し、ニューロン機能を障害するという独自 [...]
アバターデザインと行動変容: 理想のアバター、反対のアバター、どちらがユーザー満足度に寄与するか? 芸術工学府 芸術工学専攻 仮説… ユーザーは、理想的なアバターよりも、魅力度が同程度である違ったアバターを使用した方が、匿名性上昇や自己不一致感(現実の自分と理想の自分とのギャップ感)軽減の観点から、満足度の高い体験を得られるのではないだろうか? 背景…現在、アバター文化が浸透しており、アバターを用いたインターネット活動や、バーチャルYouTuber等に代表されるタレントIP産業が日本を中心に盛んとなっている。しかし、多く [...]
Extended Reality技術に基づく⼈間中⼼設計における遠隔同期型エスノグラフィー⽅法論の構築 芸術工学府 芸術工学専攻 近年、パンデミックや地政学的リスクの高まりにより、国際協力や地方創生における現地調査の実施が困難となるケースが増えている。こうした背景から、ビデオ会議やExtended Reality技術(仮想現実や拡張現実、複合現実の総称、以下XR)を用いた遠隔協力技術の活用が進む一方で、人間中心設計において重要な手法であるエスノグラフィーのXR環境下の遠隔化にあたっては、非同期の情報交換、共感形成効果の不明瞭 [...]
日本における「社会性と情動の学習」(SEL)とそのアイデンティティへの影響: シンボリック相互作用論の視点から 人間環境学府 教育システム専攻 本研究は、個人、グループ、社会がどのように相互作用し、相互形成されていくかという観点から、こんにち普及しつつある「社会性と情動の学習」(SEL)と呼ばれる教育現象を探求する。そこから、どのような教育結果やアイデンティティが生じうるのかも探究する。 SELとは、共感や自己管理のような「人生の有効性」のための基本的な対人関係能力とされるものを、子どもや大人において明示的に身につけさせるプロセスを指す。 [...]