廃棄紙質資材を活用した農業リサイクルに関する研究 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 本研究は、使用済み紙おむつを微生物培養に再利用し、トリコデルマ属菌などの拮抗微生物を用いた資材開発を通じて、土壌病害の抑制と農業生産性の向上を図るものである。従来の炭化・燃料化と異なり、微生物による資材化は未開拓であり、セルロース資源の高付加価値化が期待される。今後は土壌科学やマテリアル科学などと連携し、メタゲノム解析による微生物―土壌の相互作用解明や、企業との共同研究を通じた実用化を目指す。
動的かつ複雑なシステムにおける自己組織化アルゴリズムのメカニズムの解析と開発 システム情報科学府 情報理工学専攻 ニューラルネットワークアルゴリズムに基づくディープラーニング手法は分類、回帰、生成タスクにおいて優れた性能を発揮する一方で、容易に欺かれやすく、高い堅牢性に欠けるという課題があります。一方、生態系においては、高い堅牢性が一般的に見られます。たとえば、アリは異なる距離の隙間に適応する橋を構築し、ガンの群れは中央のリーダーが不在でも空力効率を高める特定の形状を飛行中に形成します。これら自然界の自己組織 [...]
行為特定性知覚における道具使用効果のメカニズムの解明 人間環境学府 行動システム専攻 道具の使用は人間の能力を補うだけでなく,視覚に影響を及ぼすことも知られている。例えば,道具 (指揮棒) を使用しターゲットを指す場合に,距離が視覚的に短くなることが報告されている。これらの道具使用効果は,行為特定性知覚 (action-specific perception) と呼ばれている。この理論によると,行為者は自身の行動能力に応じて環境を知覚する。しかしながら,これまでの研究は主に道具の到 [...]
木造多層塔の点群データにおける自動認識、分割、補完に関する研究 芸術工学府 芸術工学専攻 現代社会では、さまざまな産業におけるビジネス効率化のためにデジタル技術を活用することを目指して、デジタルトランスフォームを推進している。3D点群スキャンやモデリングなどの先進的なデジタル技術を使用して、建築を正確に記録し,再現することは、文化遺産を保護する重要な技術となっている。 この研究では、3Dスキャンを通じて高精度なデジタルモデルを生成した。建物が損傷したり破壊されたりしても、その3Dデータ [...]
PICsome 型ナノリアクターを活用した新規転移がん克服戦略の確立 システム生命科学府 システム生命科学専攻 本研究では、酵素封入 PICsome からなるナノリアクターを、がん組織やがん細胞に持続的に制がん剤を供給する「薬物工場」として活用する。薬物前駆体であるプロドラッグを PICsome に封入した酵素により活性化する“酵素-プロドラッグ療法”を用い、腫瘍組織の毛細血管近傍にナノリアクターを送達して血管の空隙にはりつけ、連続的に薬物活性体をがん組織内やがん組織から浸出しようとしているがん細胞へと送り [...]
バイオポリマーベースの食品包装にグリーン合成カーボンドットを組み込むことで、生鮮食品の保存期間を延長 生物資源環境科学府 環境農学専攻 この研究は、果物の皮から合成されたカーボンドット(CDs)を使用して、持続可能な包装を通じて生鮮食品の保存期間を延ばすことを探求しています。CDsをカルボキシメチルセルロース(CMC)およびゼラチン(Gel)フィルムに組み込むことで、機械的強度、紫外線保護、および抗菌特性が向上したエコフレンドリーで生分解性の包装を作成することを目的としています。このプロセスには、CDsの合成、その特性評価、フィル [...]
生産用具からみた農業生産技術の展開過程 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 日本列島における初期農耕社会は、弥生時代の後半期に、平等な部族社会から階層化が進行した首長制社会へ移行するとともに、中国大陸や朝鮮半島から玉・鏡・鉄がもたらされるなど、大きな変化の時期を迎える。人々の生活の基盤をなしていた食糧生産技術についてもこの時期に新たな農具の出現によって変化したと考えられる。しかし、変化の実態や過程については不明な点が多い。本研究では、列島と大陸・半島の農具の比較研究を中心 [...]
運動視差による奥行き知覚の計算論的理解を目指して 芸術工学府 芸術工学専攻 我々は日常生活の中で、さまざまな情報を視覚的に捉えている。奥行きもその1つである。我々が奥行きを感じ取れるのは、奥行きを示唆する手がかりをもとに奥行きを推定しているからであるとされている。この手掛かりの一つに運動視差というものがある。これまでにも運動視差に関する様々な先行研究がおこなわれてきたが、その仕組みの理解にはまだ十分な研究がなされていない。本研究では数理モデルを用いて運動視差についてこれま [...]