南大洋深海底における過去14万年間の炭酸カルシウム埋没・溶解史の復元 理学府 地球惑星科学専攻 氷期の約100 ppmに及ぶ大気CO2濃度低下の要因は,古気候学研究の重要な未解決問題である。南極周辺の“南大洋”深層における炭酸カルシウム(CaCO3)溶解に伴う海洋アルカリ度の増加は,その主要因の有力候補である。本研究では南大洋チリ沖で採取された堆積物中のCaCO3溶解強度を調査し,南大洋の各海域のCaCO3含量(質量%)文献値から南大洋CaCO3フラックスデータセットを構築し数値モデル研究と [...]
アクティブ可食コーティングによる青果物の鮮度保持:天然抗菌成分の抗菌持続性制御 生物資源環境科学府 環境農学専攻 本研究では,骨格素材としてゼラチンやデンプン等のポリマーを利用し,これにガス・水分透過性や微生物増殖を制御する油脂や精油成分等を組み合わせて添加することで機能性を付加し,青果物の貯蔵・流通中の品質保持を可能にする持続的な抗菌効果を持つ可食コーティング新素材の開発を行う.各種素材が構成する複雑な微細空間マトリックスの構造と,それが抗菌成分の挙動や青果物の貯蔵性にどう影響しているかを知ることが本研究の [...]
破片状マイクロプラスチックが日本メダカ(Oryzias latipes)の脂質代謝・行動特性・腸内マイクロバイオームのバランスに及ぼす影響 生物資源環境科学府 資源生物科学専攻 プラスチック汚染により、断片状マイクロプラスチック(FMPs)が水環境に蓄積し、生態系への影響が懸念されています。本研究では日本産メダカに20µm FMPsを曝露し、蓄積、行動、脂質代謝、遺伝子発現、腸内細菌への影響を解析し、毒性メカニズムを明らかにします。これはFMPsの行動・代謝毒性を包括的に評価する初の研究となり、水生脊椎動物へのリスク評価に資する知見を提供します。
日本海における海面水温トレンドの空間分布はなぜできるのか? 総合理工学府 総合理工学専攻 地球温暖化による気温上昇とともに、海面水温も上昇している。海面水温の上昇は近年の豪雨に強く影響を与えることが報告されており、日本沿岸における海面水温が長期的にどのように変化していくのか社会的な面から解明が求められている。日本周辺の海域の一つである日本海の海面水温は他の海域に比べ大きいだけでなく、さらに海面水温トレンドは一様な上昇ではなく数100kmスケールの極大や極小を示している。この非一様な空間 [...]
成層圏におけるプラネタリー波の下方伝播についての統計解析 理学府 地球惑星科学専攻 人類の生活圏である対流圏の上、高度約10km~50km の領域は成層圏と呼ばれている。ロッ キー山脈などの大規模山岳により対流圏中で生成さ 成層圏 れる、水平波長の長い大気波動であるプラネタリー 波は、冬季成層圏の西風中を、通常は鉛直上向きに 伝播するが、時として成層圏から対流圏へ下方伝播 10km することがある。近年、下方伝播が東西非一様な特 性を持つことが注目されており、 [...]
不規則複雑系多孔体の細孔形状評価法の確立 総合理工学府 総合理工学専攻 Xeガスを分子プローブとすることで129Xe-NMR法により多孔体の細孔形状についての情報を得られる可能性を見出している。本研究により多孔体に細孔形状評価法が確立された暁には、従来の細孔構造解析方法を改善し、細孔構造を正確に解析することができるのみならず、エネルギー、触媒、環境保護などの分野に高性能多孔質材料開発へとつながり、多孔体設計指針の見直しが可能となる。
東シナ海及び日本海における古海洋底層環境の復元 理学府 地球惑星科学専攻 本研究は”貝形虫”と呼ばれる生物を用いて,最終氷期最盛期(LGM)から完新世にかけての古黒潮・古対馬暖流の流路及び強度を復元することを目的とする.
魚類におけるn-3 PUFAの生合成機構と生理機能に関する研究 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 ドコサヘキサエン酸(DHA, 22:6n-3)やエイコサペンタエン酸(EPA, 20:5n-3)といったn-3系高度不飽和脂肪酸(n-3 PUFA)は主として海産魚の魚油から精製され、医薬品やサプリメントとして利用されている。DHA・EPAの十分な供給が海産魚の成長に必須であるが、多くの海産魚ではDHA・EPAの生合成に関わる酵素が欠失しており、体内で生合成することができない。現在までに出芽酵母を [...]