海の豊かさを守ろう

沿岸域における微量水銀の長期動態の数値モデリングとリスクマネージメント
  • 工学府 海洋システム工学専攻
  • 03 すべての人に健康と福祉を
  • 14 海の豊かさを守ろう

本研究では、水銀汚染の世界的ホットスポットである水俣湾を対象フィールドとして、湾内外の水銀分布の現地観測結果をデータ解析し、影響要因を分析した上で、海域の水銀の2つの形態である粒状態水銀と溶存態水銀についての長期動態を予測できる数値モデルの開発を目指している。また、無機態水銀が有毒化するメチル化について、現場で起こるin-situ methylation機構を解明し、開発するモデルへ実装する。この [...]

セルロースナノファイバーの 界面アーキテクトニクスによる新奇表面機能の創出
  • 生物資源環境科学府 環境農学専攻
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 14 海の豊かさを守ろう
  • 15 陸の豊かさも守ろう

生物は微小な構成単位を集合させることによって材料を成し、集合構造に起因した優れた機能を創発させる。このプロセスは常温常圧、水系といった極めて温和な環境下で達成されることから、持続可能な社会の実現に向けて大きな注目を集めている。一方で、繊維状の物質は互いに絡まりあうため、複雑な構造を構築することが困難であった。本研究では、集合構造化の場として流体界面に着目し、ナノ繊維の緻密な構造化を通し、集合構造か [...]

アクティブ可食コーティングによる青果物の鮮度保持:天然抗菌成分の抗菌持続性制御
  • 生物資源環境科学府 環境農学専攻
  • 02 飢餓をゼロに
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 14 海の豊かさを守ろう

本研究では,骨格素材としてゼラチンやデンプン等のポリマーを利用し,これにガス・水分透過性や微生物増殖を制御する油脂や精油成分等を組み合わせて添加することで機能性を付加し,青果物の貯蔵・流通中の品質保持を可能にする持続的な抗菌効果を持つ可食コーティング新素材の開発を行う.各種素材が構成する複雑な微細空間マトリックスの構造と,それが抗菌成分の挙動や青果物の貯蔵性にどう影響しているかを知ることが本研究の [...]

日本海における海面水温トレンドの空間分布はなぜできるのか?
  • 総合理工学府 総合理工学専攻
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 14 海の豊かさを守ろう

地球温暖化による気温上昇とともに、海面水温も上昇している。海面水温の上昇は近年の豪雨に強く影響を与えることが報告されており、日本沿岸における海面水温が長期的にどのように変化していくのか社会的な面から解明が求められている。日本周辺の海域の一つである日本海の海面水温は他の海域に比べ大きいだけでなく、さらに海面水温トレンドは一様な上昇ではなく数100kmスケールの極大や極小を示している。この非一様な空間 [...]

成層圏におけるプラネタリー波の下方伝播についての統計解析
  • 理学府 地球惑星科学専攻
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 14 海の豊かさを守ろう
  • 15 陸の豊かさも守ろう

人類の生活圏である対流圏の上、高度約10km~50km の領域は成層圏と呼ばれている。ロッ キー山脈などの大規模山岳により対流圏中で生成さ 成層圏 れる、水平波長の長い大気波動であるプラネタリー 波は、冬季成層圏の西風中を、通常は鉛直上向きに 伝播するが、時として成層圏から対流圏へ下方伝播 10km することがある。近年、下方伝播が東西非一様な特 性を持つことが注目されており、 [...]

魚類におけるn-3 PUFAの生合成機構と生理機能に関する研究
  • 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻
  • 03 すべての人に健康と福祉を
  • 14 海の豊かさを守ろう

ドコサヘキサエン酸(DHA, 22:6n-3)やエイコサペンタエン酸(EPA, 20:5n-3)といったn-3系高度不飽和脂肪酸(n-3 PUFA)は主として海産魚の魚油から精製され、医薬品やサプリメントとして利用されている。DHA・EPAの十分な供給が海産魚の成長に必須であるが、多くの海産魚ではDHA・EPAの生合成に関わる酵素が欠失しており、体内で生合成することができない。現在までに出芽酵母を [...]

魚類の繁殖を脅かす感染・免疫ストレスの指標となる婚姻色異常の解明
  • 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻
  • 02 飢餓をゼロに
  • 09 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 14 海の豊かさを守ろう

生物の第二次性徴の発現は免疫能の低下を引き起こす場合があることが知られているが、逆に生物の微生物感染や免疫応答が第二次性徴の質に及ぼす影響はほとんど顧みられたことがない。本研究では、魚類の免疫応答が正常な婚姻色の発現に影響する生理機構と、婚姻色の「質」を決定する要素の解明を目指す。鍵となる技術として、多様な色素や構造色から構成される婚姻色を魚体の画像解析で客観的に評価する手法を確率することにより、 [...]

日本海における近慣性内部波の伝播メカニズムの解明
  • 総合理工学府 大気海洋環境システム学専攻
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 14 海の豊かさを守ろう

世界中の海洋は、2000年もの時間をかけて表層から深層を循環している。この循環の駆動には内部波に伴う鉛直混合が関わっているが、特に風によって励起された内部波が深海に伝わり、混合域を形成する過程には不明な点が多い。日本海は潮流が弱いため、風が励起した内部波を観測するには最適な環境である。そこで、本研究では日本海の内部波が励起され、深層へ伝播する過程の解明を目指している。