がん性疼痛の概日変動メカニズムを基盤にした新規治療法の開発 薬学府 臨床薬学専攻 がん性疼痛は進行期のがん患者のほとんどが経験する耐え難い困難のひとつであるが、その発症メカニズムについては複合的な要因が絡み合うため解明が難航している。本研究では独自に作成したがん性疼痛モデルマウスを用い、がん性疼痛が概日変動を示すこと、さらにその概日リズム制御に関わる因子としてCancer-Evoked Pain Factor (CEPF:仮称)を同定した。そこで、CEPFによるより詳細ながん性 [...]
離散凸構造における半整数緩和可能性の解明~近似アルゴリズムの統一的枠組みへ向けて~ システム情報科学府 情報理工学専攻 本研究は配送計画などNP困難な組合せ最適化を、離散凸解析に基づく整凸関数最小化へ統一し、半整数緩和可能性によって広範な近似アルゴリズムの共通枠組みを構築することを目指す。整凸性で多様な問題を一括表現し、半整数緩和により解精度向上と指数アルゴリズムのパラメータ削減を図る。離散凸解析とオンライン学習の融合経験を活かし、多分野への応用と理論的開拓に挑む。
次近接相互作用のあるS=1/2 XXZ鎖の相図 理学府 物理学専攻 量子多体系では絶対零度でも相転移を生ずることがあり,量子相転移と呼ばれる.また,量子相転移の際に生じ得る臨界現象を量子臨界現象という.本研究は1次元量子スピン多体系の量子臨界現象を扱う. 本研究では次近接相互作用のあるS=1/2 XXZ 鎖と呼ばれる模型を扱う.我々はこのような相互作用を持つ系に対し,Gaussian固定線と呼ばれる特別な線を数値的に求め,熱力学極限におけるGaussian固定線の [...]
大規模系列データ比較のアルゴリズムと計算限界 システム情報科学府 情報理工学専攻 近年,特に人工知能(AI)の発展は目覚ましく,様々な分野で人間の能力を凌駕する成果を挙げている.特に,ChatGPT に代表される対話型生成 AI は非常に注目を集めているが,ChatGPT は数値データに関する処理が不得意であり,簡単な乗算の計算ですら正確な返答を返せないという課題があることが,京都大学の湊真一教授によって指摘されている.ChatGPT はByte Pair Encoding; [...]
実環境における人の予測誤差を誘発するための対人ロボットシステムの構築手法の解明 工学府 機械工学専攻 対人スポーツにおけるフェイントは,相手の予測を逆手に取ることで成立する戦略であり,その際生じる予測錯誤は,動作する側の運動と観察者の認知との相互作用により引き起こされる.しかし,そのメカニズムに関する研究の多くは,実験の厳密性を優先するあまり,実際の競技環境とは異なる設定で行われており,運動と認知を同時に扱う枠組みになっていない.この課題に対して,実際の競技環境に近く,視覚提示の自由度が高いVRの [...]
超長寿命粒子で探る標準模型の拡張 理学府 物理学専攻 本研究は、欧州原子核研究機構(CERN)のLarge Hadron Collider(LHC)加速器におけるFASER検出器を用いて、重心系エネルギー13.6 TeVでの陽子–陽子衝突データを取得し、解析を行うことで重い中性レプトン(HNL:Heavy Neutral Lepton)の探索を行うものである。HNLは、素粒子物理学における標準模型(SM:Standard Model)では [...]
次元拡張光回路による高出力テラヘルツ波発生の研究 システム情報科学府 電気電子工学専攻 近年,モバイルデータトラフィックの急増に伴い,無線フロントホールでは伝送容量10Gbit/sが必須技術となっている.これに応える技術として,すでに30 GHz帯を利用した第5世代 (5G) 技術が世界的に普及しつつある。10年後にはさらに6G/Beyond 5G技術として100 Gbit/sを超える伝送容量が目標とされている.この実現のために期待されている技術が,100 GHz以上のいわゆるテラヘ [...]
ガーナ南西部から復元する古原生代の深海底堆積環境 理学府 地球惑星科学専攻 今から約22億年前に形成された地質体がガーナ南西部に分布する。この地質体は西アフリカに広く分布しBirimian帯と呼ばれる。私がBirimian帯で重要視するのは、約22億年前の海洋島弧火山列がプレートテクトニクスにより複数衝突して形成されたという点と、その過程で当時の火山島から海底までの地層が現在の陸上に表れている点である。さらにもう一つ重要な特徴は22億年前という時代背景であり、これは古原生 [...]