トモグラフィシステムを用いた磁化プラズマの構造と揺動に関する研究 総合理工学府 総合理工学専攻 次世代のエネルギー源である核融合炉の課題として、乱流現象に起因する閉じ込めの悪化が挙げられる。プラズマ中では、様々なスケールの構造や揺らぎが共存・相互作用しており、プラズマは常に変化している。そのため、局所精密かつリアルタイムで計測できるシステムの開発が求められている。そこで、磁化プラズマを高速かつ高精度に観測できる計測法およびトモグラフィアルゴリズムの開発や得られたプラズマの時系列データを用いて [...]
黒毛和種の表現型に影響を及ぼすエピジェネティックな分子機構の解明 生物資源環境科学府 資源生物科学専攻 持続的かつ効率的な和牛生産には、大量の輸入穀物肥育を前提としない新飼養システムの構築が必要である。私は、生物の潜在能力を効率的に引き出し、生産性や肥育効率を向上させる新技術を開発したいと考え研究に励んでいる。胎仔期や初期成長期の飼養環境はその後の表現型に影響すると報告されているが、そのメカニズムは未解明である。本研究は、和牛の表現型に影響を及ぼすエピジェネティックな分子機構の解明を目的としている。 [...]
明治日本の建築の近代化過程における標準化の一様相 〜専売制導入時の大蔵技師妻木頼黄による施設計画〜 人間環境学府 空間システム専攻 本研究では,日清戦争後に急速に膨張した国家財政を賄うために導入された煙草と塩の専売制度の施行を支えた施設群が如何にして計画整備されたか,その実施過程を通史的に扱う。各地の現存建物・遺構や図面類,技術者の名簿など各種史資料の相互参照を通して,従来は県単位の個別論に終始しがちであった先行の近代化遺産調査報告の成果に対し,供給側の視点から一連の「専売建築」の全体像を明らかにする。
機械学習型力場を用いたタングステン中の空孔集合体と表面における構造安定性と水素挙動の解明 総合理工学府 総合理工学専攻 核融合炉は将来のエネルギー源として期待されている。炉内下部に位置するダイバータの表面材には環境特性に優れたタングステンが主要候補として挙げられている。タングステン中では原子空孔に水素同位体が捕獲されやすく、これにより欠陥構造の成長と、トリチウム吸蔵量増加による材料特性劣化および放射化が懸念される。タングステン内バルク中の水素–欠陥複合体のダイナミクス及び表面での水素挙動を明らかにするた [...]
保型形式を用いたL関数の特殊値及びその代数的部分の計算 数理学府 数理学専攻 数論的不変量とL関数の特殊値の関係性を調べることは、整数論における重要な課題の一つである。その一つであるBirch and Swinnerton-Dyer予想は、Hasse-Weil L関数のs=1における特殊値と、楕円曲線の有理点の個数を記述する階数という量の関係を主張するものである。ここで、楕円曲線とはy^2=x^3+ax+bという形をした方程式により定義される曲線の一種であり、フェルマーの最 [...]
希少糖5-KFの油脂生産酵母における代謝機構の解析および酢酸菌との共生関係の解明 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 希少糖5-ケト-D-フルクトース(5-KF)は酢酸菌の「酸化発酵」により生成される。近年グルコノバクタ―属酢酸菌において5-KFを変換し代謝する酵素が報告された。しかし、真核生物において希少糖5-KFの代謝に関する報告はない。申請者はこれまで、油脂生産酵母Lipomyces starkeyiが5-KFを代謝できることを明らかにし、酢酸菌と異なる新たな代謝経路を解明した。今後、遺伝子転写機構の解明や [...]
Zoom-in シミュレーションを用いた星形成環境と原始星進化の包括的解明 理学府 地球惑星科学専攻 星形成領域でどれくらいの質量の星がどの頻度で誕生するかは、星形成に限らず天文学分野全体の最重要課題である。本研究では、星形成領域全体と星1つの形成に関するスケールの異なる2種類の3次元磁気流体数値シミュレーションを組み合わせる手法 (Zoom-inシミュレーション) を開発し、多様な星形成環境と誕生する星質量の関係を世界で初めて統計的に明らかにする。特に、星形成過程で重要な原始星周辺からの質量放出 [...]
日本古代国家における支配構造と律令制 人文科学府 歴史空間論専攻 日本古代国家が社会や人民を刑罰によってどのように支配していたのか、中央の視点からは、天皇による意思決定過程が君主制的か貴族制的かを明らかにする。地方の視点では、末端行政区画の一つたる郡を統治する郡司がどの程度、在地豪族としての支配力をもって統治し得たのか明らかにする。平安期の史料には、死刑判決が天皇により拒否される事例が20例以上あるものの、先行研究ではこの拒否の手続きから天皇君主権を論じたものは [...]