外国ルーツ家庭の保育サービス選択における空間的・非空間的要因の相互作用 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 保育サービスは保護者の就労や子育てを支える重要な福祉サービスに位置付けられていることを背景に、本研究は日本国内の外国にルーツを持つ家庭の保育サービス利用に着目する。施設配置や需給の地域差といった空間的な要因に加え、利用者とサービス提供者の関係性などの非空間的要因を分析し、それらの相互作用を明らかにすることで、多様な文化背景を持つ親子を社会に包含するための具体的な解決策を提案することを目指す。
車両津波避難の検討におけるインターローカリティを反映させた学習環境デザインの提案 統合新領域学府 ユーザー感性学専攻 本研究は、各地域で行われる車両津波避難の検討を「学習環境デザイン」の観点から分析することで議論に影響する要素を整理し、各地域での検討方法を改善することを目指す。 背景について、災害時に車両で避難を行うことは、二次災害誘発の危険性から原則非推奨とされてきた。しかし歩行困難者を含む要配慮者の存在など、実際には車両利用の必要性が高い状況が存在する。この点を踏まえ、各地域の実状に沿った検討が必要となってい [...]
日本における「社会性と情動の学習」(SEL)とそのアイデンティティへの影響: シンボリック相互作用論の視点から 人間環境学府 教育システム専攻 本研究は、個人、グループ、社会がどのように相互作用し、相互形成されていくかという観点から、こんにち普及しつつある「社会性と情動の学習」(SEL)と呼ばれる教育現象を探求する。そこから、どのような教育結果やアイデンティティが生じうるのかも探究する。 SELとは、共感や自己管理のような「人生の有効性」のための基本的な対人関係能力とされるものを、子どもや大人において明示的に身につけさせるプロセスを指す。 [...]
性別と精神的暴力に焦点を与えるデートDVに関する啓発メディアの開発 芸術工学府 芸術工学専攻 デートDVの防止啓発において、多くの啓発メディアは啓発対象の性別を分けずに作られ、また、精神的暴力を判断する尺度は明確されていないため、内容によって人々の捉え方が大きく異なるという問題がある。本研究では、大学生を対象としたデートDVの防止啓発を目的に以下の3点を実施する。①男女別の精神的暴力に関する暴力観を明らかにすること。②多様な芸術表現を用いて、啓発メディアを開発すること、③従来のパンフレット [...]
惰性的素数における反円分Z_p-拡大上の楕円曲線のSelmer群の構造 数理学府 数理学専攻 代数的対象と解析的対象の結びつきを調べることは、整数論における1つの重要な課題である。楕円曲線という対象に関する予想であるBirch and Swinnerton-Dyer予想(BSD予想)もその1つである。楕円曲線とは、大雑把に言えばy² =(xの3次式)という方程式で定義される曲線のことである。この楕円曲線から代数的に定まる様々な不変量と、同じく楕円曲線から定まる解析的対象であるL-関数の特殊 [...]
2流体シミュレーションを用いた星惑星形成過程の解明 理学府 地球惑星科学専攻 標準的な惑星形成シナリオでは質量降着が終わった後のClass II(図1)の円盤で惑星形成が始まると考えられてきた。しかし、近年のALMAによるサブミリ波観測によって円盤形成の段階であるClass Ⅱにおいて惑星が既に形成されていることを示唆するリングギャップ構造が見られている(Partnership et al. 2015, Andrews et al. 2018) 。このことはClass 0, [...]
鎌倉幕府による全国統治の再検討 人文科学府 歴史空間論専攻 本研究の目的は鎌倉幕府の「統治」の実態を明らかにし、中世日本の国制上における幕府の位置づけをめぐる理解を再構築することである。 鎌倉時代(12世紀後半~1333年)の日本には、京都の朝廷、鎌倉の幕府という二つの政治権力が併存していた。鎌倉時代史研究は、新たに興った政治権力である鎌倉幕府を国制上どのように位置づけるか、という問題意識のもと取り組まれてきたと評価できる。従来の研究は幕府の統治機構を解明 [...]