全電子量マップを用いた気象現象がもたらす電離圏擾乱の定量的解析 理学府 地球惑星科学専攻 近年、対流圏で発生する台風や竜巻等の激しい対流活動が電離圏に影響を及ぼしていることが明らかになってきた。本研究は、どの程度の規模の台風や竜巻が、どの程度の電離圏擾乱を引き起こすのかについて、定量的な解析を行う。また、電離圏擾乱が電離圏電流を励起する様を磁場データの詳細な解析により明らかにする。さらに、太陽活動によっても電離圏に擾乱が起こるため、宇宙天気的な影響も考慮しながら研究を進めていく。 <研 [...]
明治日本の建築の近代化過程における標準化の一様相 〜専売制導入時の大蔵技師妻木頼黄による施設計画〜 人間環境学府 空間システム専攻 本研究では,日清戦争後に急速に膨張した国家財政を賄うために導入された煙草と塩の専売制度の施行を支えた施設群が如何にして計画整備されたか,その実施過程を通史的に扱う。各地の現存建物・遺構や図面類,技術者の名簿など各種史資料の相互参照を通して,従来は県単位の個別論に終始しがちであった先行の近代化遺産調査報告の成果に対し,供給側の視点から一連の「専売建築」の全体像を明らかにする。
言語理解の個人差を生む処理基盤の解明 人文科学府 言語・文学専攻 近年、心理・神経言語学では言語処理メカニズムの研究が進み、利用する情報には大きな個人差があることが知られるようになった。しかし、その基盤は十分に理解されていない。 本研究では、言語処理を脳活動の予測モデルとして表現し、各情報への依存度を指標として個人差を定量的に評価する。 本研究によって、言語処理における個人差の理解が深まり、将来的に失語症リハビリテーションや言語学習支援への応用が期待される。
保型形式を用いたL関数の特殊値及びその代数的部分の計算 数理学府 数理学専攻 数論的不変量とL関数の特殊値の関係性を調べることは、整数論における重要な課題の一つである。その一つであるBirch and Swinnerton-Dyer予想は、Hasse-Weil L関数のs=1における特殊値と、楕円曲線の有理点の個数を記述する階数という量の関係を主張するものである。ここで、楕円曲線とはy^2=x^3+ax+bという形をした方程式により定義される曲線の一種であり、フェルマーの最 [...]
志向的存在者の存在論と音楽作品の実在性:ロウの4カテゴリー存在論の拡張を通じて 人文科学府 人文基礎専攻 形而上学(また存在論)では昨今、素朴な直観や実践を尊重し、その分析から対象の存在性格を分析しようとする記述主義と呼ばれる立場が隆盛を見せています。そこで私は、記述主義が依拠しうる基礎理論として、新たな存在論的カテゴリー体系を構築することを目指しています。 また加えて、その新たな枠組みに依拠しながら音楽作品という存在者を考察することで、音楽作品の存在性格を局所的にも体系的にも十分受け入れられる仕方で [...]
Zoom-in シミュレーションを用いた星形成環境と原始星進化の包括的解明 理学府 地球惑星科学専攻 星形成領域でどれくらいの質量の星がどの頻度で誕生するかは、星形成に限らず天文学分野全体の最重要課題である。本研究では、星形成領域全体と星1つの形成に関するスケールの異なる2種類の3次元磁気流体数値シミュレーションを組み合わせる手法 (Zoom-inシミュレーション) を開発し、多様な星形成環境と誕生する星質量の関係を世界で初めて統計的に明らかにする。特に、星形成過程で重要な原始星周辺からの質量放出 [...]
Anime Pilgrimages: Liminal Journeys in Contemporary Japan 人文科学府 人文基礎専攻 Anime Pilgrimage, an activity that involves visits to various sites related to anime by fans, reveals the intricate connection between pilgrimages and tourism, between religion and popular culture. Th [...]
初期宇宙におけるドメインウォールが触媒する相転移ダイナミクスの定量化 理学府 物理学専攻 本研究は、初期宇宙におけるドメインウォールが触媒する相転移ダイナミクスの定量化を目的とする。従来、触媒となるドメインウォールの数密度は定数として処理されてきたが、本研究では理論モデルの精密化によって厳密に導出し、相転移の完了条件をより正確に記述する。これにより相転移由来の重力波の波形や強度の予測精度が向上し、将来の重力波観測データから初期宇宙の姿を逆算・検証するための基盤となる。