魚類におけるn-3 PUFAの生合成機構と生理機能に関する研究 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 ドコサヘキサエン酸(DHA, 22:6n-3)やエイコサペンタエン酸(EPA, 20:5n-3)といったn-3系高度不飽和脂肪酸(n-3 PUFA)は主として海産魚の魚油から精製され、医薬品やサプリメントとして利用されている。DHA・EPAの十分な供給が海産魚の成長に必須であるが、多くの海産魚ではDHA・EPAの生合成に関わる酵素が欠失しており、体内で生合成することができない。現在までに出芽酵母を [...]
外国ルーツ家庭の保育サービス選択における空間的・非空間的要因の相互作用 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 保育サービスは保護者の就労や子育てを支える重要な福祉サービスに位置付けられていることを背景に、本研究は日本国内の外国にルーツを持つ家庭の保育サービス利用に着目する。施設配置や需給の地域差といった空間的な要因に加え、利用者とサービス提供者の関係性などの非空間的要因を分析し、それらの相互作用を明らかにすることで、多様な文化背景を持つ親子を社会に包含するための具体的な解決策を提案することを目指す。
ビスホスホネート製剤由来味覚障害の分子機構の解明 歯学府 歯学専攻 超高齢化社会を迎えるにあたり、薬剤性味覚障害の患者が増えてきている。本研究では、高齢者に多い疾患である骨粗鬆症に注目し、骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤(BP)投与が味覚感受性に与える影響について調べる。BPは、一過性の味覚喪失または味覚変化(金属味)を引き起こす可能性があり、患者の約5%に観察されるという報告がある。しかし、実際の味覚障害の病態には不明な点が多い。そこで本研究では、分子生 [...]
母体免疫活性化による自閉スペクトラム症様病態誘発機序の解明とその改善法の創出 医学系学府 医学専攻 ASDは、遺伝的要因の他、母体感染等による免疫活性化(MIA)によっても発症するが、機序は不明である。MIAマウス産仔ではサイトカインIL-17aの発現が増加し、レトロトランスポゾンLINE1 (L1) の発現を誘導することを見出した。本研究では、このL1 mRNAの逆転写により生じるcDNAが、DNA結合性自然免疫受容体TLR9を介して恒常的に炎症反応を惹起し、ニューロン機能を障害するという独自 [...]
機能的ロングリピートDNA領域における複製ストレス応答の分子ネットワークの探索 薬学府 創薬科学専攻 遺伝情報の本体であるDNAを子孫に伝えていくためには、ゲノム全体を正確に複製することが必要不可欠である。しかし、ゲノム上には複製困難なロングリピート領域が存在し、それらの領域ではDNA-タンパク質複合体や、DNAの二次構造などが形成され、複製ストレス(複製が適切に行えない状況)が生じやすい。細胞は複製ストレスに対する応答機構を備えているが、ヒト細胞では解析技術の問題から、こうした領域でどのような分 [...]
マルチタスク学習に基づく統計的複数データ統合解析手法の開発 数理学府 数理学専攻 近年,データレポジトリ等の整備により,関連した複数のデータセットを取得することが容易になりつつある.本研究課題では,マルチタスク学習に基づき,それらのデータセットの統合解析を行うための統計解析手法の開発を行う.マルチタスク学習を利用することにより,各データセットに特徴的な情報を抽出しつつ,モデル全体の推定制度を改善することができる.
唾液細菌に対するIgAの結合パターンの個人差の解析 歯学府 歯学専攻 本研究では口腔粘膜免疫において重要な役割を果たす唾液中の分泌型IgAに注目し、「ヒト口腔内に存在する細菌のうち、IgAによって認識・結合される細菌群を同定し、結合パターンの個人差を明らかにする」ことを目的としている。本研究から得られる結果は、口腔細菌叢のバランスをコントロールし、「健康な口腔細菌叢」へと誘導する新たな歯科治療アプローチの構築に繋がる可能性を秘めている。
健康長寿動物ハダカデバネズミの遺伝子改変技術の開発 医学系学府 医学専攻 本研究ではハダカデバネズミ(デバ)における遺伝子改変技術の確立を行う。ハダカデバネズミは最大寿命が40年に及び、顕著な老化耐性・がん化耐性を示すことから、新たな健康長寿モデル動物として注目されている。しかし、デバの繁殖特性の制約から遺伝子改変技術はいまだ確立されていない。デバはアリに似た真社会性のコロニーを形成し、排卵周期が約34日と非常に長いため、受精卵の取得が困難である。当研究室ではこれまでに [...]