機械学習を用いた新規受精卵の発生予測法の構築 生物資源環境科学府 資源生物科学専攻 私は受精卵の質規定する遺伝子の同定及びその利用法についての研究を行ってきた。現在までに2つの有用な遺伝子マーカーを同定しており、母性転写産物量を指標とした胚質評価を試みている。しかし、生殖補助医療においては若いカップルよりも歳を経たカップルが生殖補助技術を用いる機会が多く、これは卵子の老化が原因とされている。そのため、老化した卵子の胚質を評価する必要があるが、現在までの研究では、老化していない卵子 [...]
社会的ワーキングメモリにおけるチャンキングメカニズムの解明 人間環境学府 行動システム専攻 社会的ワーキングメモリ(以下,社会的WM)は,社会的情報を一時的に保持・操作する記憶機能であり,対人関係において重要な役割を果たしている。近年の研究では,インタラクションするエージェントを社会的WM内で1つのユニットとして効率的に保持する「社会的チャンキング」が注目されている。これまでに社会的チャンキングのメカニズム検討が進んでいるものの,(1)ASDにおける社会的WMやチャンキングの個人差,(2 [...]
肝未分化肉腫の発症機構の解明 医学系学府 医学専攻 肝未分化肉腫と呼ばれる悪性腫瘍は、肝臓に低頻度で形成されるが、その起源や形成機構は未だ分かっていない。私はこれまでの研究で、がん抑制遺伝子のp53を欠損した成体肝前駆細胞を肝臓へ移植すると、病理学的に肝未分化肉腫に酷似した腫瘍を形成することを明らかとした。一方、肝未分化肉腫は主に胎児や小児で発症するため、p53を欠損した胎児肝前駆細胞においても肝未分化肉腫様の腫瘍を形成する可能性がある。そこで本 [...]
COPD肺組織モデルにおける伸展の影響 医学系学府 医学専攻 COPDは主に長期喫煙によって発症する慢性疾患である.禁煙し,気管支拡張薬吸入を継続しても呼吸機能低下が進行する患者は多く,世界の主な死因の一つで我が国でも約500万人以上が罹患しており病態の解明が急がれる.喫煙による慢性炎症という従来の説明では不十分であり,呼吸による肺の周期的な拡張収縮が病変に及ぼす影響は未知である.近年メカノバイオロジーの観点から機械的刺激が細胞レベルでの影響は徐々に明らかに [...]
デジタルゲームによるメンタルヘルスの予防および支援システムの開発 ―アプリケーションによる自殺予防教育およびセルフケア― 人間環境学府 人間共生システム専攻 本研究は若者の自殺問題に対して,“デジタルゲーム”を活用した「自殺予防教育」と「心のセルフケア」のプログラムを開発・効果検証するものである。 筆者が先行する臨床心理学の研究知見を理論的な基盤としつつゲームを開発・効果検証し,教育現場に導入しやすいデジタル媒体で「自殺予防教育」や「心のセルフケア」を提供する。 将来的には企業との共同開発・省庁や自治体との連携・社会人への適用を視野に入れている。
就寝前の SNS 利⽤に代わる低刺激な娯楽メディアの設計条件の解明 芸術工学府 芸術工学専攻 就寝前のスマートフォン利用、特にSNS利用は睡眠を阻害するが、その抑制は利用者の自己制御に依存するため、実生活では機能しにくい。これは利用者の意思の弱さだけでなく、SNSなどのメディアがもつ「やめにくさ」にも関わる問題である。そこで本研究は、就寝前のSNS利用を「抑制」ではなく「代替」の対象と捉え、スマートフォン向けインタラクティブコンテンツを制作し、低刺激かつ娯楽性を有するメディアの設計条件を明 [...]
室内不完全混合場でのスカラ輸送効率を評価する新たな換気効率指標の開発 総合理工学府 総合理工学専攻 COVID-19の感染症パンデミックはウイルス含有エアロゾルの室内拡散と換気制御に対する考え方を大きく変えた.ポストコロナを迎えた現在では,これまでの汚染物質濃度制御を目的とした換気量制御に加え,今後の新興感染症によるパンデミックを制御する適切な換気設計手法の整備が求められている.そこで本研究では,室内の汚染物質輸送のメカニズムを定量的に評価する新たな指標の開発し提案した上で,その換気効率指標を基 [...]
加齢に伴うニューロン新生能力低下機構の解明に基づく脳の若返り法の創出 医学系学府 医学専攻 超高齢化社会の到来に伴い、加齢に伴う認知機能改善法の創出が求められている。成体脳海馬に存在する神経幹細胞の増殖能は加齢に伴い低下し、その結果、新生ニューロンの数が減少することが、学習・記憶を含む認知機能低下の一因と考えられている。本研究では、遺伝子発現制御に重要で、加齢に伴い神経幹細胞で変化することが知られるエピゲノムに着目し、そうしたエピゲノム変化を誘発するトリガー因子を同定することで、加齢に伴 [...]