MD&Aにおける将来志向情報の有用性 経済学府 経済システム専攻 従来、会計学においては会計数値を用いた分析が主流であったが、企業の開示書類には財務諸表などの会計数値だけでなく、「経営者による討議と分析(management discussion and analysis: MD&A)」が収録されている。このMD&Aは文字による記述情報であるが、それがどの程度、財務情報(業績情報)を補完し、投資意思決定などに有用であるのかは十分に解明されていない [...]
人形浄瑠璃の戯曲構成―舞台演出との相関を視座に― 人文科学府 言語・文学専攻 本研究は、舞台演出という新しい視点に立脚し、TEI ガイドラインに準拠したテキストデータの構築方法を利用し、人形浄瑠璃の戯曲構成に焦点を当て、その解明を行うものである。元禄時代前後、人形浄瑠璃の舞台だけで演じられていた道化人形とからくりの演出は、徐々に脚本に導入されてきた。本研究では、17 世紀半ばから18世紀までの浄瑠璃脚本における、道化人形とからくりという演出的要素を明らかにしたうえで、叙事的 [...]
肺癌放射線治療における個別化精密医療AI 医学系学府 保健学専攻 放射線治療に対する感受性の異なる肺癌患者の予後の差に着目するため、本研究では、治療前の病理画像を用いて患者を層別化する方法を提案する。病理画像に基づく画像数特徴量が放射線感受性遺伝子と関連付けられ、放射線感受性識別モデルを構築する。また、特徴量マップは各腫瘍細胞の放射線に対する感受性を区別し、高感受性細胞の割合を計算するために使用されており、患者の放射線感受性を定量評価する。
セミ類の鳴音特性とその行動生態学的機能の解析 システム生命科学府 システム生命科学専攻 あらゆる生物は, その他の生物との相互作用において, 何らかの手段でコミュニケーションを行う. その中には鳴き声 (以下, 鳴音) を用いてコミュニケーションを行うものがいる. それらは鳥のように雌雄共に鳴音を交わすものと, カエルのようにオスのみが鳴音を発するものの2つに分けられる. このうちオスのみが鳴音を発する生物において, その主な役割は交尾のためにメスを誘引することである. 同時に鳴音は [...]
持続可能な発展に基づく歴史的街区の保全と再生に関する研究 芸術工学府 芸術工学専攻 本研究は、中国の歴史地区を研究対象として、現地調査、文献・図面の照合・分析、地理情報技術を用いた関連データの収集・分析を通じて、西街区の保存と持続的発展のために、より信頼性の高い分析結果を提供するものである。 同時に、開発と保全、開発効果評価モデルを通じて、その開発効果を評価する。以上の手法により、西街区歴史地区の問題点を明らかにし、解決策を提案することを目的とする。
ヘルマン・ヘッセの後期作品における都市構造と教育論 ―『荒野の狼』、『東方巡礼』、『ガラス玉演戯』を事例として 人文科学府 言語・文学専攻 ヘッセの作品におけるメタフィクション構造が ①20世紀初頭で現れた現代都市空間をいかに反映し、②この新しい空間における文化伝承としていかにヘッセの教育思想に変容するのか、以上の二つの問いを⽴てることで、ヘッセ⽂学における物語空間論をめぐる学際的な総合研究を構想している。 ヘルマン・ヘッセの作品において、メタフィクションが示す複雑な物語空間と複雑な現代都市空間は常に密接に関連し、特定の同型関係を形成 [...]
リジン標的共有結合性pan-KRAS阻害剤の開発 薬学府 創薬科学専攻 Kirsten Rat Sarcoma Oncogene Homolog (KRAS) 変異は、様々な種類の腫瘍に共通して見られますが、適切な結合部位が存在しないため、標的とすることが困難です。KRAS G12C阻害剤であるソトラシブやアダグラシブは、非小細胞肺癌 (NSCLC)の治療薬としてFDAの承認を受けていますが、大腸癌(CRC)では耐性機構の影響により効果が限定的です。本研究では、リジン [...]
慣習における規範性の分析——認知科学と集団における行為の観点から—— 人文科学府 人文基礎専攻 私の研究は、慣習における規範性を集団的行為によって説明する新たな立場の構築を目指すものである。具体的には、大型類人猿とヒトの幼児の比較研究を行っている認知心理学者のマイケル・トマセロの研究や進化ゲーム理論による生物の慣習分析を、マーガレット・ギルバートの社会的慣習論へ接続することを試みます。