がん進展におけるクエン酸回路脱線経路活性化による抗酸化システムの制御 歯学府 歯学専攻 細胞代謝の活性化は、増殖活動のアクセルとなると同時に、活性酸素の発生を伴うことで細胞老化が促進されるため、細胞の生存においては諸刃の刃となりうる。これまでに、がん細胞の活発な増殖活性を支えているのは、正常細胞よりも強化された抗酸化システムの存在であることがすでによく知られている。 近年、クエン酸回路から脱線した代謝経路や、その結果産生される化合物の存在が注目を集めつつある。しかし、その存在意義や生 [...]
窒化ホウ素ナノチューブ細孔での光機能性分子の1次元集積化と光応答デバイスへの展開 工学府 応用化学専攻 窒化ホウ素ナノチューブ(BNNT)は六方晶窒化ホウ素の二次元シートを筒状に丸めた直径数~100 nm、長さ数 µmの中空構造体である。本研究では、ワイドギャップ半導体であるBNNTが紫外から近赤外の波長域で透明である点に着目し、新規1次元ナノ複合材料創製の技術を確立と開発した複合材料を利用したデバイス開発を着想した。
発光細菌の生命活動を用いた動くイメージを自己生成する視覚表現 芸術工学府 芸術工学専攻 本研究では,自ら光を放つ細菌である発光細菌を用いた作品を制作し,これまでの動くイメージとは異なる構造として提示する.またこれまでの視覚装置の歴史的調査を踏まえ比較・分析することで,発光細菌による視覚表現の可能性を明らかにする.
近接連星形成およびジェットとアウトフローの駆動に関する研究 理学府 地球惑星科学専攻 宇宙に存在する星の大半は連星系や多重星系の一員として誕生することがわかっているが、その過程は未だ解明されていない。私はこれまでに数値シミュレーションを用いて(1)星が分裂するための環境条件、(2)連星形成過程の長時間進化計算、(3)近接した連星の形成と磁場の効果によるJet/Outflow駆動の関係性について研究を行ってきた。これらの結果をもとに、現在はより現実的なモデルを構築するため、(4)磁場 [...]
Pt-Ta-Co三元触媒による新規PEFC用電極触媒の設計指針の提案 工学府 水素エネルギーシステム専攻 1.研究背景 脱炭素社会へ向けて「水素エネルギー」が重要とされ,水素のメリットを最大限に活かす燃料電池の研究が活発に行われている.固体高分子形燃料電池(PEFC)は,出力密度や起動性などの観点から移動体へ応用され,2014年には燃料電池自動車(FCV)の販売が開始された.近年,電気自動車との差別化のため大型商用車(HDV)へ適用されつつあるが,出力と耐久性に課題を有し本格的普及には至っていない. [...]
分子内への分極状態導入による一重項-三重項逆転の実現 工学府 応用化学専攻 分子の励起三重項(T1)状態は、励起一重項(S1)状態に比べて1,000倍以上長い励起寿命をもつ。励起状態の長寿命性は、非発光性の励起子消滅過程を誘発し、発光効率の低下を招く。従って、高効率な発光が必要な有機LEDでは、T1からS1状態への素早い変換により、励起子消滅過程を抑制できる分子が切望されている。2022年に報告されたHzFETX2は、S1準位がT1準位よりも低く、負のエネルギー差(ΔES [...]
森林被覆および降雨特性に着目した森林の表層崩壊防止機能の変動の定量化 生物資源環境科学府 環境農学専攻 土砂災害の軽減や災害リスクを増加させない森林資源管理ためには,ある状態の森林がどの程度の規模の降雨に対して表層崩壊防止機能を発揮できるのか(あるいはできないのか)を明示する必要がある.本研究では,森林被覆の状態および斜面崩壊を引き起こす降雨特性に着目して,森林の表層崩壊防止機能の変動を定量化する.
関節軟骨表層の細胞外マトリックス由来高分子による潤滑メカニズムを模倣した機能性表面の創出 工学府 機械工学専攻 関節軟骨の極めて低い摩擦現象には軟骨表層に存在する細胞外マトリックスが寄与している.このメカニズムを解明するために,細胞外マトリックスを有する軟骨組織の物理モデルを作製し摩擦低減効果を摩擦試験により評価する.さらに,軟骨表層の摩擦挙動を記述する数理モデルにより表面特性を支配するECMの物理パラメータを抽出し, 関節軟骨を模倣した機能性表面の設計指針の提案を目指す.