結晶配列制御によるYBa2Cu3Oy薄膜のマルチフィラメント化 工学府 材料工学専攻 YBa2Cu3Oy(YBCO)薄膜線材は90 K程度で電気抵抗ゼロとなり、液体窒素温度(77 K)で1 MA/cm2以上の高臨界電流密度(Jc)を持つ。しかし交流応用では、電磁誘導によって超伝導体内で磁束線が移動することによる抵抗が生じ、電気エネルギーが損失する課題があり、損失の低減には超伝導層のマルチフィラメント化が有効である。本研究では結晶配列制御による超伝導層のマルチフィラメント化に注目した [...]
電流誘起磁壁駆動の基礎理論構築と新奇磁性体への展開 理学府 物理学専攻 本研究は,高効率磁壁デバイス実現に向け,磁壁の電流駆動を支配するスピントルク方程式を非平衡Green関数により微視的に定式化する.まず強磁性金属における未解決問題を解決し,さらに新奇磁性体やWeyl半金属へ拡張することで,磁壁駆動の高効率化条件を明らかにする.これにより,従来の経験則に依存した磁壁駆動研究を,理論主導の物質設計へ転換し,有望物質の提案へ繋げる.
リザバーコンピューティングを用いた生体情報処理システム システム情報科学府 電気電子工学専攻 本研究では、低消費電力で時系列信号処理に優れたエコーステートネットワーク(ESN)を小型ハードウェアに実装することで、血糖値などの生体情報をリアルタイムで予測・警告するシステムの開発を目指す。従来のAIシステムは膨大な計算量とエネルギー消費を必要とするが、ESNの構造と計算のシンプルさを活用することで、スマホも無線も使わずに小型デバイスでローカルに処理可能なシステムを実現する。具体的には、プロトン [...]
機械学習を用いたプロトン伝導性固体酸化物燃料電池カソード材料の加速的探索 工学府 材料工学専攻 プロトン伝導性固体酸化物燃料電池(PCFC)は、高価な白金系触媒を要さず、従来よりも低温域での利用が期待される電気化学デバイスである。近年、300℃動作可能な電解質材料が開発されたものの、その温度付近で十分な触媒活性を持つカソード材料は発見されていない。カソード性能は燃料電池セルを構築して初めて評価できる指標であり、デバイスに必然的に導入される界面等に性能が大きく影響される。これが適切な性能評価と [...]
水を電子源とする超高選択的太陽光CO2還元反応に向けた機能性材料の創製 理学府 化学専攻 人工光合成はカーボンニュートラルを実現する理想的な反応であり、注目を集めている。 我々はCoポルフィリン触媒を修飾したTiO2電極を用いて、水溶液中における光電気化学的CO2還元反応を高選択的に駆動することに成功してきた。しかしながら、ファラデー効率は80%前後であり、改善の余地がある。 本研究では、光電気化学的CO2還元反応の効率向上に向けて、CO2還元反応を駆動できる新規光増感剤の開発を行う。 [...]
神経回路を模倣した自律駆動温度センサに向けた電気化学反応の原理検証 システム情報科学府 電気電子工学専攻 情報化社会を支えるセンサは物理現象を電気特性に変化させることで情報処理を可能にしています.その中でも温度情報を取得するサーミスタは最も多く使用されているセンサであり応用範囲も非常に広いです.一般的に用いられるサーミスタは抵抗やダイオードなどの受動素子によって実現されており,外部回路・電源が必要でセンシングとは直接関係しないエネルギー消費が生じてしまいます.そこで本研究ではヒトの肌に無数にちりばめら [...]
第一原理計算及びX線CTイメージングを用いたNi基超合金718の水素脆化機構解明 工学府 機械工学専攻 Ni基超合金718は優れた強度と延性バランス、耐熱性、耐食性、耐クリープ性を兼ね備えることか ら、航空宇宙産業や油井産業などの幅広い産業分野で極限環境を担う材料として使用されている。し かしながら、水素が材料内部に侵入することでその優れた機械的特性が著しく損なわれる現象(水素 脆化)が課題であり、この原因究明が求められている。本研究は、水素×析出物(材料強化組織)の 関係に着目し、脆化プロセスの実 [...]
自己組織化ハイブリッド多孔体による超高熱流束除熱への挑戦 工学府 機械工学専攻 近年高発熱密度化する電子デバイスの画期的な冷却手法として,沸騰冷却の利用が切望されている.特に,冷却システムによる電力消費を抑えることで,エネルギーロスやCO2排出量を大きく削減できる.そこで,世界トップクラスの冷却性能を持つ新提案の多孔質体を用いて冷却限界を向上させ,前人未踏の域の超高熱流束除熱を達成する.さらに,その向上メカニズムを明らかにすることで,これまであまり議論されてこなかった,瞬間的 [...]