黒毛和種の表現型に影響を及ぼすエピジェネティックな分子機構の解明 生物資源環境科学府 資源生物科学専攻 持続的かつ効率的な和牛生産には、大量の輸入穀物肥育を前提としない新飼養システムの構築が必要である。私は、生物の潜在能力を効率的に引き出し、生産性や肥育効率を向上させる新技術を開発したいと考え研究に励んでいる。胎仔期や初期成長期の飼養環境はその後の表現型に影響すると報告されているが、そのメカニズムは未解明である。本研究は、和牛の表現型に影響を及ぼすエピジェネティックな分子機構の解明を目的としている。 [...]
日本古代国家における支配構造と律令制 人文科学府 歴史空間論専攻 日本古代国家が社会や人民を刑罰によってどのように支配していたのか、中央の視点からは、天皇による意思決定過程が君主制的か貴族制的かを明らかにする。地方の視点では、末端行政区画の一つたる郡を統治する郡司がどの程度、在地豪族としての支配力をもって統治し得たのか明らかにする。平安期の史料には、死刑判決が天皇により拒否される事例が20例以上あるものの、先行研究ではこの拒否の手続きから天皇君主権を論じたものは [...]
人工PPRタンパク質を用いた翻訳制御ツールの開発 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 ポスト・ゲノム(DNA)編集として、RNAを操作するトランスクリプトーム編集が注目され始めている。当研究室は、PPR(Pentatricopeptide Repeat)タンパク質のRNA認識機構を解明し、任意の配列に結合する人工RNA結合タンパク質の設計、トランスクリプトーム編集への利用、医療応用を進めている。本研究では未だ知見が少ない「翻訳制御」に着目し、同技術の動物培養細胞、動物個体への適用を [...]
魚類の繁殖を脅かす感染・免疫ストレスの指標となる婚姻色異常の解明 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 生物の第二次性徴の発現は免疫能の低下を引き起こす場合があることが知られているが、逆に生物の微生物感染や免疫応答が第二次性徴の質に及ぼす影響はほとんど顧みられたことがない。本研究では、魚類の免疫応答が正常な婚姻色の発現に影響する生理機構と、婚姻色の「質」を決定する要素の解明を目指す。鍵となる技術として、多様な色素や構造色から構成される婚姻色を魚体の画像解析で客観的に評価する手法を確率することにより、 [...]
日本の農産物流通体系におけるレジリエンス 生物資源環境科学府 農業資源経済学専攻 1980年代以降、日本の農産物流通においては、生産者と消費者の間で定質・定量・定価を事前に取り決める「事前契約」が一般的になっている。しかし、農産物は自然災害や天候不順の影響を受けやすく、「事前契約」によって需給の変動に応じた迅速な地域間の移動が難しい場合がある。 本研究では、フードシステムの理論を基に4つの指標を用いて、日本の農産物流通システムのレジリエンス(回復力)を定量的に評価する。
正弦波変動光による作物生産の向上に向けた個葉光合成応答の定量的評価 生物資源環境科学府 環境農学専攻 一定に制御された光環境が一般的な人工光植物工場において,作物の光合成を高め,生産量を向上させる新たな光環境の解明が求められる.本研究では,人工光植物工場において,光強度が変動する光環境(変動光)と作物の光合成能力を増加させる正の影響,および光強度の変動に光合成応答が遅れることで光合成量が低下する負の影響の関係を定量的に評価することで,正の影響を引き出しつつ,同時に負の影響を低減する変動光環境を創出 [...]
数値計算と観測の比較による地球大気と宇宙プラズマのエネルギー変換過程の解明 理学府 地球惑星科学専攻 電離圏において宇宙プラズマに影響を与える地球大気の解明が求められている。本研究では、地球大気の中でも、大気力学的にその発生領域と出現特性が明らかにされている準6日波による影響が、電離圏電流の励起を通じて、地上磁場変動に現れる「準6日波成分」に着目する。そして、地球大気と宇宙プラズマの相互作用を再現できる数値モデルと地上多点磁場観測データの比較解析により、地球大気-宇宙プラズマによる運動エネルギーの [...]
季節性を考慮したエコフィード工場における効率性分析と非効率性要因の特定 経済学府 経済システム専攻 日本では飼料自給率の向上を目的として、食品廃棄物を活用したエコフィード(家畜飼料)の生産拡大を推進されている。しかし、飼料自給率は2013年以降ほとんど改善されておらず、その主因の一つとして、エコフィード工場における生産効率性の低さが指摘されている。これまでの先行研究においても非効率性の要因分析は行われてきたが、生産量や効率性に大きなばらつきを与える「季節変動」の影響が十分に考慮されていない点に課 [...]