アブラナ科作物を用いた硫黄栄養応答の比較解析 生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 キャベツやブロッコリーなどのアブラナ科作物は、含硫特化代謝物グルコシノレート(GSL)を蓄積する。Sは植物の必須多量元素であり、Sが不足した−S環境下では、植物の生育は抑制される。アブラナ科のモデル植物シロイヌナズナでは、−S下にてSの吸収や同化、GSL分解が促進され、一次代謝へのS分配が増す。この応答により、植物は−S環境での生存を維持する。 本研究では、このような−S応答機構がアブラナ科作物で [...]
臨海部における地盤高と土壌環境が植栽樹木の生長に及ぼす影響について -博多港・北九州港緑地を事例として- 芸術工学府 芸術工学専攻 臨海部の厳しい自然環境下に形成された緑地は、主に潮風による環境圧や土壌による植栽基盤などによって生育が不十分なものや枯死する樹木が発生し、最適な生育環境とはいえない。そのため、より良い生育環境の整備には多くの知見が必要である。 本研究は、臨海部における植栽樹木の生長要因として地盤高と土壌水分環境に着目し、福岡県の博多港・北九州港の緑地を研究対象地として樹木の植生・土壌調査、分析を行う。また、植栽基 [...]
九州における外来侵入樹種ナンキンハゼ(Triadica sebifera)の分布と利用 生物資源環境科学府 環境農学専攻 国際的な貿易拡大により、植物の外来種による侵入が世界中で増加し、生物多様性の喪失、生態系の変化、在来木材生産への悪影響が生じている。外来生物は拡散速度が速く、表現型可塑性により駆除が困難である。日本では気候変動やシカの個体数増加が森林への侵入を加速させており、特に一部の外来種はシカに食べられず拡散しやすいため、九州地方でも分布拡大が確認されている。 本研究は、九州における外来侵入樹種ナンキンハゼ( [...]
漂着ゴミと海浜植物に着目して、海岸生態環境の回復に関する研究 工学府 土木工学専攻 この研究は1)浸食、破壊、海水浴場開発などによる自然海岸の減少、2)生活、養殖、運輸等の経路を通じて直接的または間接的に自然環境に入る海ゴミによる深刻な汚染問題、3)乱獲、人為活動による海浜植物の減少の現状を踏まえて、1)漂着ゴミと海浜植物の分布関連性の研究、2)漂着プラスチックゴミの発生源の研究、3)海浜植物群落による砂丘微地形変化と漂着ゴミ捕捉効果の研究を行って、沿岸の生態環境を回復するSDG [...]
森林の人工林化による生物群集の変動が有剣ハチの食性ギルド構造に与える影響の解明 生物資源環境科学府 環境農学専攻 森林の人工林化に伴う生物多様性の変化の評価の重要性が高まる中、餌資源が多岐にわたり生態系の構造を理解するうえで有用な指標である有剣ハチ群集の多様性変化の評価はいまだ不十分である。また、土壌動物を餌資源とする食性ギルドとそれ以外では人工林化の影響が異なる可能性がある。本研究では、①天然林とスギ人工林の有剣ハチ群集の種多様性を比較し②食性ギルドごとの種多様性変化パターンを解析し③炭素同位体を用いて有剣 [...]
ナナフシ卵寄生蜂の生態と関連形態に関する研究 生物資源環境科学府 資源生物科学専攻 ナナフシ卵に寄生するセイボウ科寄生蜂を対象に,1. 両亜科の寄生行動と形態利用の比較,2. マイクロCTを用いた筋肉系の観察,3. GC/MSを用いた体表面炭化水素組成比の分析,4. 次世代シーケンサーを用いた種間関係の推定によってナナフシ卵寄生蜂の種分化機構および形態進化の解明を目指す. 1. では,カブトバチ類の頭部後方の形態や体毛の種類と密度などに着目し,ナナフシヤドリバチ亜科との寄生行動の [...]
蛍光プローブを用いた脂肪酸β酸化阻害剤の探索 薬学府 臨床薬学専攻 脂肪酸β酸化は脂肪酸を分解する重要なエネルギー生産経路であり、β酸化の阻害剤は心疾患の治療薬として知られている。本研究では特に標的タンパク質と共有結合を形成することで長期間かつ強い薬効を示すコバレント阻害剤に着目し、β酸化に対する新しいコバレント阻害剤の開発を行った。独自の化合物ライブラリーを合成し、蛍光プローブを利用した生細胞でのスクリーニング系を新たに構築することで、新規β酸化阻害剤を開発する [...]
琉球列島におけるケシキスイ科甲虫の多様性解明 地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻 ケシキスイ科昆虫は世界から約4500種,国内からは約200種が知られる甲虫目の仲間である.ケシキスイは一般的にあまり知られていない昆虫であるが,生物界最大のグループである甲虫目の中でも極めて多様な環境に生息している一群である.そのため,農作物に被害を与える害虫種や有用植物の重要な花粉媒介者なども多く含まれ,人類の生活に関与する種も少なくない.ケシキスイの多様性を明らかにすることは,人類の生活にも [...]