PRATAMA DENNY RIEZKIさん(地球社会統合科学府)の論文がSoutheast Asian Studiesにアクセプトされました。
おめでとうございます!
著者名
Denny Riezki Pratama
所属学府
地球社会統合科学府 地球社会統合科学専攻
論文タイトル
Eroding the Ethics: Resource Extraction, Water Infrastructure, and Insecure Farmers in Indonesia
倫理の侵食:インドネシアにおける資源採掘、水インフラ、そして不安定な立場に置かれた農民たち
要約
本稿は、インドネシア・東カリマンタンにおける石炭採掘用の水インフラが、ウォータースケープ(地域の水環境)、農民の実践、そして倫理に与える影響を検討するものである。石炭採掘企業によって建設された水インフラである「池(Pond)」に着目し、研究はそれが地域のウォータースケープにもたらす 矛盾した影響 を明らかにする。池は排水を効果的に管理するどころか、不安定な水供給 を生み出している。その結果、農民と採掘企業の間に 対立 が生じ、不平等な関係を作り出し、脆弱性と依存性を高めている。生態環境の変化と水の不確実性によって、農民は害虫防除の方法を変更せざるを得ず、sama-sama cari makan(「共に食べ物を探す/共に生き延びる」) という彼らの倫理観を損なうことになっている。この倫理観はイスラーム的価値観や地域神話と深く結びついたものであり、農業生態系における害虫の存在を人間と同等のものとして認め、思慮深い害虫防除を促すものでもある。こうした「つながりの倫理」は、水を媒介とした関係性の中でこそ成り立つ。本稿は、抽出型インフラである池がウォータースケープを攪乱し、不安定さを生み、倫理の侵食をもたらすという スローバイオレンス(緩慢な暴力) の形態を明らかにする。より広い文脈では、インドネシアにおける大規模資源採掘および開発の中で、人間と水の関係を探求するものである。
ジャーナル名
Southeast Asian Studies
関連するSDGs
SDGs2 (飢餓をゼロに); SDGs6 (安全な水とトイレを世界中に); SDGs15 (陸の豊かさも守ろう)
喜びの声
2022年から2024年にかけてインドネシアの東カリマンタン州で実施した調査に基づく、私の最新論文をご紹介させていただきます。本論文が、資源採掘と水に関する研究の一助となり、インフラと倫理に関する議論に新たな視点をもたらすことを願っています。




