適切な細胞の増殖に必須な染色体DNA複製開始制御メカニズムの解析 薬学府 創薬科学専攻 生命の設計図である染色体DNAは正しく複製され、継承される必要がある。この正確性を保証するために、染色体DNAは細胞周期の適切な時期に1度だけ複製される。私は大腸菌をモデル生物として、生物に普遍的に保存されうる複製開始制御機構の解明を目指している。
瞳孔径測定を用いた視覚ユーモア刺激における無害な逸脱理論の検証 人間環境学府 行動システム専攻 「笑い」,つまりユーモアの生起メカニズムにはいくつかの理論が提唱されているが,概ね2つの事象の間にある不調和が重要だと考えられている。無害な逸脱理論 (Benign Violation Theory: BVT) は予想からの逸脱に対し,それが無害 (Benign) だと判断されるとき,ユーモアが生起するとしたものである (McGraw & Warren, 2010)。これは言語的なユーモア [...]
細胞外マトリックスによる歯原性上皮細胞の分化制御機構の解明とその応用 歯学府 歯学専攻 上皮−間葉相互作用によって形成される器官では、細胞外マトリックス(ECM)を介して、様々なシグナル伝達が行われており、これらの分子機能の解明はECMの足場機能を用いた再生医療に幅広く応用できると考えている。現在、基底膜分子Nephronectin (Npnt)に着目し、形態形成および分化過程におけるその分子機能について歯をモデルとして解析を行っており、ECMによる歯原性上皮細胞の分化制御機構の解明 [...]
種の形而上学的理論にもとづく帰納推論の認識的価値の解明 人文科学府 人文基礎専攻 通常,演繹的でないタイプの推論に該当するものを総称して帰納推論と呼ぶが,この帰納推論は,その定義からして,一般に,前提と結論との間にはせいぜい蓋然的な関係しか成立しないという性格をもつ.この意味で不確実である帰納論証が,それでもなお,知識の獲得において有益であるとすれば,それはどのような場合においてなのか.本研究は,その条件を,推論の前提や結論をかたちづくる事物の分類––––すなわち「種(しゅki [...]
静止軌道領域における大規模光学観測データを用いた効率的な未知デブリの探索 工学府 航空宇宙工学専攻 本研究は、静止軌道領域(高度約 35,786km)における未知スペースデブリの発見と起源同定を目的とす る。静止軌道には放送・気象衛星など生活インフラを支える多数の衛星が存在しているが、大気抵抗の ような自然浄化作用が実質全く働かないため、一度発生したデブリは長期間残存する。そのため、発生 起源や時期が不明なデブリの存在が宇宙環境リスクとして問題視されており、追跡・監視の [...]
脂質特異的結合タンパク質の網羅的解析法の開発 理学府 化学専攻 生体膜は、数万種類に及ぶ脂質からなる脂質二重膜とそこに存在する多種の膜タンパク質から構成される。生体膜は膜輸送や情報伝達など多岐にわたる重要な生理機能を有しており、これら膜機能の多くは膜タンパク質が担っていると考えられている。その一方で、脂質二重膜は単に膜タンパク質を浮かべる媒質として考えられてきたが、近年、多様な脂質分子が特異的に膜タンパク質と相互作用することで膜タンパク質の構造や活性を変化させ [...]
ユニークな 3 次元構造をもつ糖—アミノ酸ハイブリッド骨格の構築 薬学府 臨床薬学専攻 従来の化合物ライブラリーは、sp2–sp2クロスカップリング反応や縮合反応を利用して構築されているため、(ヘテロ)芳香環を主とした平面的な化合物が多くを占める。ケミカルスペースの拡大には、立体に富んだ天然有機化合物の利用が理想であるが、その複雑な分子構造がゆえに合成難度が高く、量的・数的供給は困難である。そこで当研究室では、独自に設計した3次元骨格を合成・誘導化することで、天然物のよう [...]
初期宇宙における星形成過程の解明 理学府 地球惑星科学専攻 恒星(星)では元素合成が行われ、より重い元素が誕生する。初期宇宙において、星は宇宙で最初にリチウム以上の重元素(天文学では金属という)が合成される場であったため、宇宙の根幹的な理解において、初期宇宙の星形成過程を調査することは必要不可欠である。しかし、初期宇宙における星は、直接観測することは困難なため、宇宙論や現在の星形成領域の観測から制限される理論的条件に基づいて、数値シミュレーションを用いて研 [...]