分子内への分極状態導入による一重項-三重項逆転の実現 工学府 応用化学専攻 分子の励起三重項(T1)状態は、励起一重項(S1)状態に比べて1,000倍以上長い励起寿命をもつ。励起状態の長寿命性は、非発光性の励起子消滅過程を誘発し、発光効率の低下を招く。従って、高効率な発光が必要な有機LEDでは、T1からS1状態への素早い変換により、励起子消滅過程を抑制できる分子が切望されている。2022年に報告されたHzFETX2は、S1準位がT1準位よりも低く、負のエネルギー差(ΔES [...]
計算と実測を融合した全固体電池のクラック発生メカニズムの解明 工学府 化学工学専攻 近年,脱炭素社会の実現に向けて,高安全性と高エネルギー密度を両立する蓄電池が求められており,その有力な候補として全固体電池が注目されている.しかし,全固体電池はすべて固体材料で構成されるため,充放電に伴う活物質の膨張・収縮により粒子間にクラックが生じ,電池性能の低下を引き起こす.そこで本研究では,数値計算と実測を融合することで,クラック発生メカニズムを解明し,高容量を維持するための電極構造設計指針 [...]
ガリウムインジウム系化合物を用いた高効率な光水分解システム 統合新領域学府 オートモーティブサイエンス専攻 光触媒による水分解は、70℃という熱的条件下において STH 9.2%(STH:太陽光-水素変換効率)で作動する、InGaN/GaN ナノワイヤ薄膜光触媒[Zhou et al.,Nature ,613,66(2023)]が開発されていることから、有望なエネルギー変換技術として認知されつつある。一方、InGaN/GaN ナノワイヤ薄膜光触媒の室温における STH は 0.4%に留まるものの、70℃ [...]
集積状態を活用した発光性ニッケル(II)錯体の創製 理学府 化学専攻 光機能性材料の多くは貴金属元素が用いられていますが、これらは高コストかつ資源的制約があるため、より豊富で安価な3d金属錯体の活用が求められています。中でも白金(II)錯体と同じ電子配置を持つニッケル(II)錯体は有力な候補でありますが、励起状態で構造が歪みやすいため室温発光を示した例はごく限られます。本研究では、錯体分子が積層することで形成される集積状態(MMLCT状態)を用いることで発光性ニッケ [...]
光反応を鍵とするプロスタン類の網羅的合成 薬学府 創薬科学専攻 アラキドン酸は、酵素酸化を受けてプロスタグランジンへと変換され、炎症の制御等に関わる。一方、アラキドン酸が自動酸化を受けると、構造が類似したプロスタン類が生じる。プロスタグランジンは立体異性体が1つであるのに対して、プロスタン類は多くの立体異性体が生じる。そのため、プロスタン類は機能等も分かっていない。そこで私はプロスタン類の立体異性体を網羅的に合成し、その機能を明らかにすることを目指した。
Nanocellulose ‒ sustainable material for proton exchange membrane in hydrogen fuel cells 統合新領域学府 オートモーティブサイエンス専攻 The utilization of biomaterial feedstocks to fabricate advanced materials is the vital area of the research needed to achieve an energy future independent of fossil fuels. My research concerns the che [...]
Thermodynamic Properties of Fluoride ion Battery Cathode Materials 総合理工学府 量子プロセス理工学専攻 All-solid-state fluoride shuttle batteries that use fluoride ions as carriers are attracting attention as batteries with higher energy density than lithium-ion batteries. As a cathode active material, [...]
新規イオン伝導型強誘電材料の開発と分極機構の解明 理学府 化学専攻 強誘電体は自発分極を電場で反転できるため、次世代メモリデバイスへの応用が期待されている。一方、イオン移動に基づく新たな分極機構が注目されているが、イオン伝導と強誘電分極の関係は未解明である。本研究では、シアノ基を有する金属錯体の水素結合ネットワークに着目し、プロトン伝導と強誘電分極が結合した新規イオン伝導型強誘電体を開発する。金属イオン置換や異価ドーピングにより局所構造と空孔を制御し、伝導経路と分 [...]