Research Achievements 研究業績

平岡 滉司さん(システム情報科学府)の論文がIEEE Access誌にアクセプトされました

平岡 滉司さん(システム情報科学府)の論文がIEEE Access誌にアクセプトされました。
おめでとうございます!


著者名 
平岡 滉司・中村 優吾・荒川 豊

所属学府
システム情報科学府 情報理工学専攻

論文タイトル
EdgeVLM as a Privacy Filter: Towards Privacy-Aware Activity Recognition from Wearable Camera Using Image Captions
プライバシーフィルターとしてのEdgeVLM:ウェアラブルカメラセンシングにおけるプライバシーアウェアな行動認識手法の提案

要約
ウェアラブルカメラによる一人称視点(エゴセントリック)映像は、日常生活行動の認識において十分なコンテキスト情報をもたらすが、同時に個人情報も保持するためプライバシー保護が不可欠である。しかし、過度なプライバシー処理は行動認識精度の低下を招く。そのため、データの有用性とプライバシーの間にはトレードオフが生じる。そこで本研究では、ユーザーが感じるプライバシーリスクに焦点を当て、エッジデバイス上で動作可能な軽量VLM(Vision Language Model)であるEdgeVLMを用いたプライバシー処理手法を提案する。映像をEdgeVLMを介して画像キャプション(テキスト)に変換し、画像キャプションとセンサデータのみクラウドで処理することで、直接的な視覚情報を排除し、ユーザー主観のプライバシーリスクを低減させることを狙いとする。88名を対象としたユーザ調査の結果、EdgeVLMにより生成されたキャプションは、生画像、ぼかし処理、アニメ化画像と比較して、被験者が感じるプライバシーリスクを顕著に低減させた。特に第三者視点において、Cannyエッジ検出と統計的に同等のプライバシー保護レベルを示した。また、加速度センサデータと統合したデスクワーク行動認識において77.2%の精度を達成した。これは、生画像を用いたモデルと同等の認識性能を維持しており、画像キャプションに変換後でも行動認識に必要な情報量を保持していることが明らかになった。以上の結果から、EdgeVLMを用いた画像キャプション生成は、行動認識においてデータ有用性とプライバシー保護を両立させる有望な選択肢であることが示唆された。

ジャーナル名
IEEE Access

関連するSDGs
SDGs 12 (つくる責任 つかう責任)

喜びの声
この論文は、ウェアラブルカメラ映像を活用した行動認識技術において、プライバシーと認識精度のトレードオフの問題を解決するための研究です。「ローカルVLM」をプライバシー保護フィルターとして活用し、ユーザーの「主観的なプライバシー要求」を満たすことに焦点を当てたのがこの研究の面白い視点になっています!

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平岡 滉司さん(システム情報科学府)