Research Achievements 研究業績

Abrianna Elke Chairilさん(生物資源環境科学府)の論文が Limnology and Oceanography: Methods 誌にアクセプトされました

Abrianna Elke Chairilさん(生物資源環境科学府)の論文が Limnology and Oceanography: Methods 誌にアクセプトされました。おめでとうございます!


著者名
Abrianna Elke Chairil、高井優生、木庭洋介、雉本信哉、鶴田幸成、姜益俊、大嶋雄治、島崎洋平

所属学府 
生物資源環境科学府

論文タイトル 
First application of one-class support vector machine algorithms for detecting abnormal behavior of marine medaka Oryzias javanicus exposed to the harmful alga Karenia mikimotoi

要約
海洋の単細胞藻類には赤潮状態になると魚貝類をへい死させる有害種がおり、それらによる有害藻類ブルーム(Harmful Algae Bloom, HAB)は水産業に大きな影響を与えるため、HABの早期検出手法の開発が求められています。これまでの研究により、有害藻類が魚の異常行動を引き起こすことが明らかになっています。そのため、我々は魚の行動異常を機械学習で検出することにより、HABの早期検出が可能になるのではないかと考えました。そこで本研究では、ジャワメダカ(Oryzias javanicus)を0 cells/mL(対照区)、1,000 cells/mL(低濃度区)、および5,000 cells/mL(高濃度区)の細胞密度で有害藻類Karenia mikimotoiに曝露し、試験魚の遊泳行動を曝露開始から30分間録画しました。その後、録画した映像を教師あり学習のOne-Class Support Vector Machine(OC-SVM)で解析し、試験魚の異常行動を検出しました。その結果、特に高濃度のK. mikimotoiに曝露された試験魚は曝露開始から時間が経過するごとに遊泳速度の増加、群れ行動の減少、下層遊泳時間の増加などが観察され、これらが異常行動としてOC-SVMで検出されました。また、組織学的観察によってK. mikimotoiに曝露されたジャワメダカは鰓の形態異常も示しており、これが異常行動を引き起こす要因の一つと考えられました。これらの結果により、機械学習を活用した魚類の行動モニタリングがHABの早期かつリアルタイムな検出に有効である可能性が示されました。

ジャーナル名 
Limnology and Oceanography: Methods

関連するSDGs
14. 海の豊かさを守ろう

Abrianna さんからの喜びの声
こんにちは、生物資源環境科学府のAbri(D2)です。この度、私たちの研究成果が国際学術誌「Limnology and Oceanography: Methods 」に掲載されました。簡単に説明しますと、私たちの研究は機械学習アルゴリズムを用い(工学研究院機械工学専攻のメンバーの協力も得ました)、魚が有害藻類にさらされたときの行動の変化を特定するものです。今回は有害藻類を対象としていますが、魚の行動をバイオモニタリングのパラメータとして利用する方法は、他の水質汚染物質にも応用できる可能性があります。また、本論文はK-SPRINGの研究助成によりオープンアクセスとなっています。どうぞお気軽にお読みください!

関連リンク
K-SPRING 2023年4月生 Abrianna Elke Chairilさん(生物資源環境科学府)