PICK UP! コース生紹介

PICK UP! (vol.13) 金津 瑛一郎さん / システム生命科学府

未来創造コースには、400名を超える多彩な学生が在籍しています。
「PICK UP!」 では、ユニークな活動をおこなう学生に焦点をあて、学生自らの視点で自己の実績・活動を紹介してまいります。

第13回目は、システム生命科学府金津 瑛一郎(D2)さんです。


大学院での研究を小学生に伝える挑戦

 

我々がこれまでに受けてきた教育や行ってきた研究の原資は、国民の血税です。そのため我々には、そこで得られたものを国民に還元する義務があります。私は今の自分ができる社会貢献として、人々に自身の研究の面白さを伝えたいと考えました。そこで私は、九大寺子屋という糸島市の事業に参画して、小学校で自身の研究や大学院生活について紹介する授業を行い、児童が大学の研究を身近に感じ、科学の魅力を知り、夢を得ることを目標に活動しています。

授業では、オレンジジュースからオレンジのDNAを抽出・可視化する実験や、GFP(緑色蛍光タンパク質)遺伝子を導入した緑に光るマウスの紹介、さらにはグループワークを行うことで、児童の興味を惹きつけながら、「DNAは生物の設計図で、塩基配列により情報が記録されている」ということを説明してきました。加えて、私自身の博士研究の内容や成果についても小学生が分かるよう噛み砕いて解説し、世界初の研究に挑む博士課程の魅力も紹介しています。さらに自身の研究分野と絡めて、DNAミスマッチ修復機構がDNA複製の誤りを事後的に修正することや、進化が変異から起こることを例示し、「間違えても直せばいい」「間違いは前進につながる」と失敗を恐れず挑戦する大切さを伝えました。

これまでに6校の小学校で授業を行ってきましたが、授業後に児童からは、「将来は博士課程で研究したい」「勉強を頑張る」という感想が多数寄せられ、私の授業は児童に夢を与え、学習意欲を向上させたと考えられます。この活動は、科学に関心を持つ人々を増やし、ひいては未来の科学人材や公金による研究の支持者を増加させ、日本の科学技術の発展に寄与すると期待されます。

K-SPRING 2023年生 金津 瑛一郎さん(システム生命科学府)
アルコールを使ってオレンジジュースからDNAを抽出・可視化している様子