農林業統計を活用した戦後造林地の植生履歴の解明と再造林適地の検討 生物資源環境科学府 環境農学専攻 本研究は、GIS(地理情報システム)を用いて、1960年・1970年世界農林業センサスより、戦後に全国で造林された全国における人工林の植生履歴を旧市町村単位で復元することを試みた。本研究の成果は、人工林伐採跡の土地利用を決定するにあたって、有用な指標となり得る。
変形理論の心理学・数学的発展から音楽分析・解釈へ還元するプロセスの検討 芸術工学府 芸術工学専攻 本研究では、群論の概念が取り入れられた音楽理論である変形理論を扱い、関連する幾何学的図式のTonnetz(音の網)に着目する。そして、その発展的な図式となる四和音を表す三次元Tonnetzを取り上げ、知覚される和音同士の距離について実験心理学の手法を用いて調査を行い、人間の知覚特性を反映したTonnetzの提案を行う。次に、提案したTonnetzを用いて音楽作品の和声進行に主に焦点を当てた音楽分析 [...]
新たな分子設計概念を起点とするシアリダーゼ阻害剤の開発 薬学府 創薬科学専攻 新規シアリダーゼ阻害剤の創製を目的としている。当研究室では、シアル酸をわずかに改変させるだけで、既知阻害剤よりも遥かに強いシアリダーゼ阻害活性を示すことを見出した。このことから、本改変体を基盤として構造展開することで、新たなシアリダーゼ阻害剤を開発できると着想した。シアリダーゼは、がんの悪性化に関与することが示唆されている。したがって本研究で開発する阻害剤が、がん悪性化の機構解明や、抗がん剤のリー [...]
特異連続スペクトルを持つ離散シュレディンガー作用素のスペクトル解析 数理学府 数理学専攻 シュレディンガー作用素のスペクトルについて研究している。スペクトルの分類によって量子系の時間的な振る舞いが特徴づけられることが分かっており、点スペクトルは束縛状態、絶対連続スペクトルは散乱状態に該当する。グラフ上で定義された離散シュレディンガー作用素の特異連続スペクトルの特性を研究し、それらが量子力学的な振る舞いにどのように関係するのか、特異連続スペクトルがどのようなポテンシャルで生じるのか、グラ [...]
自閉症スペクトラム児に対する空間づくりに関する実践的研究 人間環境学府 空間システム専攻 我が国では自閉症スペクトラム症候群の児童数が年々増加傾向にあります。障害者差別解消法施行以降、発達障害に関する法整備が進む中、建築分野では発達障害に対する空間作りの配慮は、身体障害のバリアフリーと比べると未だ不明点が多く、今後対応していくべき課題です。 本研究では感覚過敏の特性に焦点をあて、特別支援学校等での参与観察、音・熱・照度等の環境データと児童の滞在時間の計測によるデータ収集、児童との小さな [...]
脱炭素社会に向けた強靭鋼の組織制御プロセス簡略化 工学府 材料物性工学専攻 鋼の実生産プロセスでは200 ℃以下での低温熱処理を有効活用することで大幅な省エネを期待できるが、低温熱処理中の現象には不明な点が多い。低温熱処理中の現象メカニズムの解明には、鋼の機械的性質に大きく影響する炭素の定量評価が鍵を握っている。本研究では、電気抵抗測定により固溶炭素量をppmオーダーで評価する手法を開発し、電子顕微鏡等での組織解析手法を組み合わせることで、低温熱処理における組織や機械的性 [...]
日本の二次医療圏レベルの効率性分析を通じた地域医療の資源分配政策 経済学府 経済システム専攻 日本ではCT・MRIの導入数がOECD諸国で突出して多い一方、一台あたりの検査件数は低く、非効率的運用が医療費や環境負荷の増大を招いている。本研究では、全国の二次医療圏を対象に、開設者別病院群のCT・MRIの運用効率性をメタフロンティアDEAで推計し、非効率性の要因を特定する。これにより、国・自治体レベルでの効率性改善策の提案を目指す。
ALK 陽性肺癌における未同定の薬剤耐性機構の解明と耐性克服法の探索 医学系学府 医学専攻 ALK 陽性肺癌は年間 12 万人が罹患する肺癌のうち約 5%程度を占め、喫煙歴のない若年者にも生じる。近年の分子標的治療薬の進歩により予後は劇的に改善したが、ほとんどの患者で薬剤耐性を獲得してしまうため治癒に至ることは稀である。耐性機序に関する研究は盛んに行われているが、未だメカニズム不明症例も多く存在する。本研究では、患者由来細胞株を用いた網羅的ゲノムワイドスクリーニング、および iPS 細胞 [...]