プロテオーム解析によるマウス初期胚の全能性基盤要素の同定 システム生命科学府 システム生命科学専攻 哺乳類ではたった一つの受精卵から個体が形成される。このように一つの細胞から一個体を形成できる能力を全能性といい、その性質を有する細胞を全能性細胞という。したがって全能性細胞は生命の源であり、その分子基盤を理解することは「生命とは何か」に対する知見をもたらす。本研究では着床前初期発生過程の細胞核を用いたプロテオーム解析から全能性制御に関与する要素の同定を目指す。
乱流気流に駆動される壁面上波状液膜のマルチスケール構造と液滴飛散現象の解明と制御 工学府 航空宇宙工学専攻 電力需要量の増加に伴い,発電機の性能向上は喫緊の課題である.その一つに,蒸気タービンは火力・原子力・地熱発電などに用いられ,その重要度は増している.蒸気タービンの性能低下の一因として,タービン内で水滴の衝突による翼の損傷(エロージョン)が知られている.本研究では,エロージョンの原因となる粗大な液滴の発生機構を明らかにし,飛散液滴径を小さくする対策を提案する.
〈環境教育の主体〉による教育文化の形成過程:生活文化の観点から 人間環境学府 教育システム専攻 1.研究背景と目的/Research Background and Purpose 日本では、経済成長と近代公教育制度の普及が連動し、強い社会的外圧として作用する事を通して、暮らしに内在していた土地に根差した自然や人との関わり方を教える仕組みが周辺化された。またこの抑圧の過程が急激に進行した高度経済成長期は、当時の国家・加害企業によって人間の生命、生活、成長、発達などを破壊し、人の尊厳を剥奪した公 [...]
腸脳連関においてPRIPが関わる制御機構の解明 歯学府 歯学専攻 腸管内には1000種類以上100兆個に及ぶ細菌が存在し、外来微生物や食物由来の抗原に常時暴露されている。そのため腸管には腸管関連リンパ組織(gut-associated lymphoid tissue:GALT)という独自の粘膜免疫系が発達し、免疫応答により腸内環境の恒常性を維持している。近年腸管免疫と全身の免疫系の関係性について国内外で様々な研究がなされているが、腸管免疫系が自己 [...]
疎水性深共晶溶媒を用いた都市鉱山からの白金族金属リサイクルプロセスの開発 工学府 応用化学専攻 本研究の概略としては、白金族金属を特異的に溶解する繰り返し利用可能な疎水性DESを創製し、無機酸や有機溶媒を使用しない環境調和型の都市鉱山リサイクルプロセスの構築を目指す。従来の白金族金属リサイクルに用いられる高濃度塩酸の代替として、本研究で開発するDESを浸出工程に用いることで、金属分離の工程が最小限に抑えられる。また、溶媒抽出工程が不要となり、有機溶媒の使用削減が可能となる。さらに、浸出工程で [...]
水素を電子源として利用したカルベン移動反応の開発 工学府 応用化学専攻 カルベンは反応性の高い化学種であり、それを反応に利用するカルベン移動反応では様々な有機合成が可能である。一方で、取り扱いが難しく環境負荷が大きい試薬の使用が問題点であった。本研究では、そのような試薬の代わりに水素から電子を取り出して反応に利用する新たなカルベン移動反応を提案する。将来的な目的物として、医薬品や天然物の有機物、精密合成による生成物などが考えられ、大きな社会的インパクトが期待される。
プロポフォール注入症候群の病態の横断的解明 医学系学府 医学専攻 プロポフォールは全身麻酔や集中治療での鎮静に広く用いられる静脈麻酔薬で、成人の予定手術の90%以上で使用される。しかし、長時間の高用量投与によるプロポフォール注入症候群(PRIS)は、重度の代謝性アシドーシスや横紋筋融解症を引き起こし、致死率が18-32%に達する。PRISの病態にはミトコンドリア機能障害や脂質代謝異常が関与すると考えられているが、その詳細なメカニズムは未解明であり、治療法や予防手 [...]
DNAミスマッチ修復がクロマチン上で起こる仕組みの試験管内再構成による解明 システム生命科学府 システム生命科学専攻 DNAミスマッチ修復(MMR)は、DNA複製エラーによる塩基の誤対合を修復する機構であり、変異抑制に重要な役割を持つ。MMR反応は、ミスマッチセンサーMutSαによるミスマッチの認識から開始し、その後エラーを含む新生鎖の識別や削り込み反応が起こる。この新生鎖識別や削り込みは、数百ヌクレオチド以上の広い染色体領域にわたる反応である。しかし、真核生物の染色体はヒストンタンパク質に巻き取られ、ヌクレオソ [...]