細胞内変換型生体エネルギー分子の設計・合成と抗老化への展開 工学府 応用化学専攻 老化による生体機能、恒常性の喪失は、生存率の低下や様々な疾患の増加を起こす。現在、健康寿命延長のための抗老化研究は世界的に注目されており、抗老化、健康寿命医薬の開発は極めて需要が高い。そこで本研究では、抗老化医薬候補となる新たな化合物を開発し、細胞や生物個体への影響について検討することを目的とする。
コンクリートのASR膨張とその予測法に関する研究 工学府 土木工学専攻 コンクリートの劣化の一つであるアルカリシリカ反応(ASR)は,コンクリートの材料間の反応に由来し,致命的な膨張ひび割れを引き起こす。コンクリートごとに使用されるセメント・石・砂やその配調合が異なるため,ASRには画一的な対策が通用しない。そこで,各要因の影響度を把握するための膨張実験と,劣化メカニズム解明に向けた微視的観察を行い,数値的な予測モデルを提案することで,新たなインフラ設計・維持管理手法 [...]
ガス降着段階における原始惑星系円盤の磁場の進化 理学府 地球惑星科学専攻 星は分子雲コアと呼ばれるガスの塊が収縮することで形成される。収縮していくと中心に星のもとに相当する原始星とその周囲に原始惑星系円盤(以後、円盤)が形成される。この円盤は惑星形成の舞台である。原始惑星系円盤内の角運動量輸送に物理機構として磁場による機構が有力視されており、円盤内の磁場の分布は重要である。磁場を取り入れた1次元のガス降着段階の円盤進化モデルを考え、円盤形成時を初期条件とする円盤の長時間 [...]
液性免疫応答における小胞体恒常性の生理学的役割 医学系学府 医学専攻 液性免疫応答は生体防御のメカニズムとして重要である。液性免疫の主役を担うのはB細胞であり、B細胞の小胞体恒常性維持がB細胞分化と抗体産生に密接に関与する。小胞体はタンパク質の品質管理と細胞質内Ca2+濃度の調節が主な機能として知られており、これら2つの機能を制御することが小胞体恒常性に重要である。そこで、この2つの機能調節に重要な分子に着目し、B細胞における機能解析を行う。これにより、液性免疫にお [...]
Revealing the genetic mechanism of de novo mutation in population using the genome sequencing data of three-generation families. システム生命科学府 システム生命科学専攻 これまでの研究は、突然変異が生じる現象だけに注目してきたため、ゲノム進化過程の一面しかとらえていない。本研究では、個人に新たに生じた突然変異を同定し、変異の遺伝様式及び発生期間の推定を行い、ゲノム領域と変異の関連を明らかにすることで、新たに生じた変異が集団内に固定されていく遺伝的メカニズムの解明を試みた。
リチウムシリコン合金電極の構造的なデザインによる硫化物系全固体電池の劣化抑制 統合新領域学府 オートモーティブサイエンス専攻 カーボンニュートラルを解決するための重要な鍵である全固体電池の実用化を早めるためには、セルのエネルギー密度の向上と高電圧条件での劣化の抑制が不可欠である。本研究では、リチウムシリコンのみで構成された単一アノード層の代わりに、負極活物質と固体電解質で構成された2つの複合アノード層(Li3PS4 + Li13Si4, Li3N + LiF + Li13Si4)を構成することで、全固体電池セルにおける硫 [...]
Decomposition of Harmful Organic Compounds and Hydrogen Production by Water Plasma 工学府 化学システム工学専攻 Pharmaceuticals and personal care products (PPCPs) have drawn considerable attention for therapeutic and beauty in day-to-day life, including a wide range of drugs, perfumes, and cosmetics used for hu [...]
生物模倣工学の建築展開構造物への適用可能性に関する研究 人間環境学府 空間システム専攻 私は、建築分野において平坦な状態から展開を可能とする構造物(以下、展開構造物とする)の研究を行ってきた。展開構造物には、平坦な状態で事前に組み立てることで現場までの運搬性能の向上や、立ち上げ施工時の施工性の向上などのメリットがある。世界全体でSDGsが重視される中で、これらのメリットから被災地に対する仮設テントの支援や、エネルギーコストの低減といった問題解決の糸口になる研究と位置づけられる。し [...]