林田 宗樹さん(システム情報科学府)の論文がJournal of Information Processing誌にアクセプトされました。
おめでとうございます!
著者名
林田 宗樹・福嶋 政期・中村優吾・崔 赫秦・荒川豊
所属学府
システム情報科学府 情報理工学専攻
論文タイトル
Can a Chair Detect Nodding?: An Exploratory Study for Privacy-Aware Meeting Analysis
椅子によるうなずき検出は可能か? ― プライバシー配慮型会議分析のための探索的研究
要約
本論文では、プライバシーに配慮した会議分析を実現するための、新しい非侵襲型のうなずき認識手法を提案する。私たちは、参加者が着席している椅子の微細な揺れに着目し、椅子の背もたれに取り付けた加速度センサを用いてうなずきを認識する。カメラやウェアラブルデバイスを使用する代わりに、椅子のわずかな揺れを計測することで、本手法は参加者のプライバシーを保護しつつ、実際の会議環境において自然な状態でのうなずき計測を可能にする。統制された実験環境における評価では、Random Forest(RF)に基づく機械学習モデルが98%を超えるうなずき認識精度を達成した。うなずき回数の推定精度についても良好な結果が得られ、平均絶対誤差(MAE)は5.40、加重絶対百分率誤差(WAPE)は7.11%であった。さらに、実際の会議環境における評価では、身体動作や姿勢変化の影響により認識精度は低下したものの、椅子の揺れセンシングによるうなずき認識の実現可能性が示された。これらの結果は、椅子の揺れを利用したセンシングが、プライバシーに配慮した非侵襲的な会議分析を実現する実用的なアプローチとなり得ることを示唆している。
ジャーナル名
Journal of Information Processing
関連するSDGs
SDGs 3 (すべての人に健康と福祉を) ・SDGs 8 (働きがいも経済成長も)
喜びの声
本稿は、会議中の非言語行動である「うなずき」を、カメラやウェアラブル端末を用いずに認識するための研究です。椅子の背もたれに取り付けた加速度センサから、うなずきによって生じる椅子のわずかな揺れを取得し、機械学習によってうなずきの有無と回数を推定する点が本研究のポイントです。実験の結果、制御環境では単一の背もたれセンサによって98%を超える認識精度を示し、うなずき回数についても約7%の誤差で推定できました。これにより、プライバシーや利用者の負担に配慮しながら、椅子の揺れから会議参加者のうなずきを認識・計測できる可能性を示しました。